地政学で捉える日韓「戦略目標」共有の難易度
一方、尹大統領は、北朝鮮によるこれまでに例のないペースでのミサイル発射や核開発の脅威を受け、韓国独自の核能力の保有検討や米国の戦術核配備を検討し得る旨発言している。これは政府の公式な方針となったわけではないものの、北朝鮮の脅威が自らや米国の抑止力に深刻な影を落としていることを浮き彫りにしたと言える。
このような韓国政府の積極的・開放的な外交姿勢と、北朝鮮向け抑止力強化の求めという二つの際立った特徴は、どのように関連しているのか。本稿では、これら二つの尹政権の対外政策の特徴について、戦略的観点からその要因を分析したい。
本稿は、Foresight(フォーサイト)にも掲載されています。
https://www.fsight.jp/articles/-/49634
「台湾海峡」言及の背景に何があるか
韓国がインド太平洋戦略で台湾海峡に言及することの意味は、日本や日米の政府文書が台湾海峡に言及するのとはやや異なる。日本が「台湾を巡る情勢の安定は日本の安全保障にとって重要」(令和4年版防衛白書)と言うとき、それはまず、中国に対する懸念(戦略3文書で「最大の戦略的挑戦」と表現)に基づく表現であり、そして、日本と台湾との地政学的な近接性から、台湾有事への安全保障上の影響を日本が大いに受け得るとの認識を含意したものであろう。
一方、韓国のインド太平洋戦略には、少なくとも文言上は中国を警戒する表現はなく、中国を「インド太平洋における繁栄と平和を実現するため鍵となるパートナー」と位置付けている。2023年2月に公表された2年ごとの国防白書においても、中国を脅威や懸念とする表現は見られない。
また、台湾海峡と朝鮮半島との結び付きについても、前者の不安定の要因が中国、後者のそれが北朝鮮であることから、双方の危機が直接連動することが当然視されているわけではない。少なくとも、韓国の戦略文書において、そのような表現は見当たらない。
このため、韓国が台湾海峡の平和と安定に言及する理由は、米中対立が激化する中で、米国のインド太平洋戦略文書と類似の表現を使うことで米国やその同盟国日本への傾斜を強めつつ、中国の態度を硬化させ過ぎないよう一定の配慮を行ったとの評価がなされることが多い[1]。
しかし、それだけでは、なぜ台湾海峡に言及することで米国への傾斜を表したかの十分な説明とはなっていない。
この点には、北朝鮮の挑発は米国の抑止力やその同盟国にとっての信頼性に疑問を生じさせること、及び米国や同盟国が北朝鮮対応に防衛資源を取り置くことにより、中国にメリットが生じるとの指摘[2]を、考察のヒントとして援用できる。すなわち、逆の場合もまた、台湾は米国の同盟国でないとは言え、中国の台湾侵攻に対する米国の抑止力は、朝鮮半島における米国のコミットメントへの信頼性、及び朝鮮半島の安定に用い得る防衛資源の問題に、深く結びついている可能性があるのだ。
これを踏まえた場合、韓国がインド太平洋戦略で台湾海峡に言及する背景としては、台湾有事が朝鮮半島の戦略的安定性に間接的に影響を与えることへの懸念が想定される。そして、米国の戦略文書と類似の表現を使ってその政策への支持を示し、米国の韓国防衛へのコミットメントを高めようとする狙いがあるのではないか。
そうだとすると、この台湾海峡への言及は、尹大統領が進める対北朝鮮打撃力の強化方針や核保有に関する発言とも極めて整合的である。
韓国の「対北カウンター・フォース打撃力」強化と、その限界
韓国は、米国による拡大抑止の提供があるとはいえ、自国の能力に限れば、北朝鮮の核戦力を通常戦力で抑止しなければならないという戦略的に難しい立場に置かれている。このため、韓国型3軸体系、すなわち、キル・チェーン、韓国型ミサイル防衛体系(KAMD)、大量反撃報復(KMPR)という3つの構想により、通常戦力で北朝鮮を抑止することを目指してきた。
「キル・チェーン」は、北朝鮮の核ミサイルの攻撃兆候を様々な情報収集・監視・偵察(ISR)能力を通じて察知し、ミサイルの移動式発射台などの移動目標やミサイル関連の固定目標などに対し先制的に攻撃を仕掛けるカウンター・フォース(対兵力)戦略である。北朝鮮が移動式発射台を多用し、ミサイル発射手段の多様化に努めて生存性・隠匿性を高めていることを受け、韓国は、ISRのための偵察衛星や無人航空機(UAV)の獲得・開発に注力するとともに、「玄武3」「玄武4」などの地対地弾道・巡航ミサイルや、F-35など第5世代戦闘機の導入を進めている[3]。
一方、KAMDは、米国製地対空ミサイルPAC-3、独自開発の長距離地対空ミサイルL-SAM及び中距離地対空ミサイル「天弓2」、ミサイルの探知追尾のみだったイージス艦への迎撃能力の付与、短距離ロケット砲等に対処する韓国版アイアンドームなどの導入により、多様なミサイル脅威の迎撃を目指している。3つ目の軸であるKMPRは、北朝鮮による攻撃が一旦行われた後、通常戦力により、北朝鮮の政府指導部や中核的施設に対し報復攻撃を行うものである。抑止論的に、「キル・チェーン」は対兵力の拒否的抑止力、KAMDは損害限定、KMPRはカウンタ・バリュー(対価値)の懲罰的抑止力を目指しているということになるだろう。
尹政権は、文在寅(ムン・ジェイン)前政権が「キル・チェーン」とKMPRを「戦略的打撃体系」に統合して2軸体系とし、北朝鮮に対して文言上配慮したものを、再び3軸体系に整理し直した。また、「国防革新4.0」構想により、第4次産業革命の成果を防衛分野に取り込み、韓国軍の能力を無人・AI化することを目指している[4]。さらに、本年3月には、「国防革新4.0基本計画」を発表し、無人・AI技術を使って「キル・チェーン」を迅速化するとともに、サイバー手段を用いて敵を攪(かく)乱、破壊する「キルウェブ」という概念により、北朝鮮のミサイル発射前後にこれを無力化する方針を打ち出した[5]。
韓国と日本の防衛力の強化の方向性は、多様なミサイルやISR手段、無人アセットの強化など、共通する部分が多いように見える。しかしながら、それぞれが置かれている地政学的位置付けの違いから、それらを用いた作戦構想は、微妙に異なるように思われる。
第一に、韓国と日本の打撃力はその優先的な対象が異なる。韓国の「キル・チェーン」の主たる対象は、手段を多様化させる北朝鮮の移動式ミサイルである[6]。一方、日本の反撃能力やスタンド・オフ防衛能力が何を対象としているのか政府は明言していないが、国家安全保障戦略や国家防衛戦略で中国を「最大の戦略的な挑戦」と位置付け、これへの優先的な対応を示唆していることと、今後開発・導入していく長射程ミサイルには対地用途のみならず12式地対艦誘導弾能力向上型など対艦用途のものも含まれていることを合わせて考えると、必ずしも地上移動目標のみが主な対象とは言えず、むしろ洋上の艦艇等の目標が今後重要となる可能性が高い。
地上移動目標の探知・ターゲティングは、地上の地形の複雑性から、固定目標や洋上目標より本来的に難易度が高く、事前の兆候察知も難しくなるとされる。また、KMPRの主たる対象である北朝鮮指導部についても、その所在を常に把握しておくことは極めて困難である。
したがって、「キル・チェーン」やKMPRの実現に当たっては、長射程の高精度ミサイルのみならず、ISR・ターゲティング能力の強化が不可欠である。しかし、韓国にとって、その能力の不足は長年の課題とされてきた[7]。このISR能力を強化するため、韓国は、偵察衛星5基の打上げとそれを補完する超小型偵察衛星システム構想(「425事業」)を進めており、また、米国製グローバル・ホークや国産中高度無人偵察機の導入を行っている。そして、北朝鮮によるミサイル攻撃への対応が手遅れとならないよう、発射前後に北朝鮮のミサイル能力を無力化する上記の「キルウェブ」概念を打ち出しているのである。
韓国の3軸体系がどこまで技術的に現実性があるかはいまだ未知数である。もちろん、移動目標の捕捉・攻撃は、日本の反撃能力、スタンド・オフ防衛能力にとっても課題である。しかし少なくとも、台湾有事の波及により、その領域や自衛隊アセットへの攻撃が行われる可能性を想定する日本の場合よりも、韓国の戦略環境や3軸体系はカウンター・フォース能力の精度に依存する極めてデリケートなものであり、第一撃(先制攻撃)の誘因が働きやすい構造となっていると言える。
第二に、韓国の戦略が主に想定する北朝鮮と、日本の戦略が優先的な対処を暗に想定する中国との間でも、その軍事態勢が第一撃(先制攻撃)に依存する度合いは異なる。北朝鮮の軍事力は、韓国や在韓米軍と比べ、通常戦力においては著しく劣っており、危機において、戦術核を搭載したミサイルにより相手の主要兵力を相当程度減殺しない限り、戦闘を有利に進められる可能性は乏しい。海空通常戦力を含め、あらゆる種類の軍事力を強化し得る中国とはこの点が大きく異なる。危機の進展は一様には語れないが、少なくとも、第一撃の誘因は、中国より北朝鮮の方が働きやすい構造となっていると言える。
このようなことから、北朝鮮は、2019年以降、韓国南端までを射程に収める射程800km以下の短距離弾道ミサイル(いわゆる「イスカンデル型」など)を多数開発し、第一撃により米韓の主力を大きく減殺する戦略をとっていると見られる。そして、2022年9月から10月にかけて短期間で数多の短距離ミサイルを発射した際には、「戦術核弾頭の搭載を模擬」したと表明している。また、同年9月に発表した「核戦力政策」に関する法令においては、核戦力の「使命」について、「戦争抑止」に言及した上で、「戦争抑止が失敗する場合、敵対勢力の侵略と攻撃を撃退し、戦争の決定的勝利を達成する」と位置付けている。戦術核を実戦で使用し得る態勢を構築することにより、通常戦力の圧倒的劣位を補い、北朝鮮としての抑止の信頼性を高めようとしているのである。
北朝鮮が近年開発してきた多様な短距離弾道ミサイルに小型の戦術核が搭載できるか否かは更なる検証を要するものの、こうした戦術核を巡る北朝鮮の動向は、先制的なカウンター・フォース能力を中核とする韓国の3軸体系の脆弱性を高めるものであると言える。
「核抑止力による第一撃の誘因」を緩和する必要性
このような北朝鮮の核による第一撃能力強化の方向性を受け、尹政権が進める「国防革新4.0」や「キルウェブ」構想は、敵の第一撃に先んじて自らの第一撃を効果的に遂行するカウンター・フォース能力の強化を意図したものである。また、一連の核保有を巡る発言は、それでもなお解消しきれない、通常戦力を用いた構想で北朝鮮の核ミサイル戦力を抑止することの難しさを表現したものと言えるだろう。
もちろん、米国が提供する拡大抑止の下で、戦略核戦力や低出力核を搭載した潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)等による柔軟な抑止手段は存在している。しかし、北朝鮮が米国本土まで到達し得る大陸間弾道ミサイル(ICBM)の開発を進めていることは、米国の拡大抑止の信頼性に影響を与えかねない。加えて、低出力核は射程の極めて長いSLBMに搭載し隠密に行動する戦略原潜によって運用されるため、韓国やその周辺に配備する必要がなく、そのプレゼンスが見えにくい。ゆえに、韓国では独自の核保有や戦闘機搭載戦術核を想定したプレゼンスの分かりやすい米国の核の持ち込みが言及されるのだと思われる。
しかし、韓国による独自核保有は、当然ながらNPT(核拡散防止条約)体制からの離脱を意味し、核兵器に使用し得る核物質の独自製造にも大きな困難が伴う。また、北朝鮮のエスカレーションへの対応も課題となる。さらに、米国による戦術核持ち込みも、戦闘機に搭載するB61核爆弾は、戦闘機が配備される飛行場等への先制攻撃の誘因を増大させる可能性があり、必ずしも軍事合理性的観点から好まれるオプションであるとは言えない[8]。より非脆弱な戦略核やSLBM搭載低出力核により核抑止力を担保する方が現実的である。
こうしたことから、現在、米国政府が日本、韓国を対象とした核抑止力に関する協議体を検討・打診している旨が報じられているが[9]、上記のような観点を踏まえ、まずは米国の核戦力の運用に関する情報共有・説明を手厚くすることにより、同盟への安心供与を働かせようとする方針であると思われる。
朝鮮半島においては、韓国、北朝鮮の双方が互いに非対称となる戦力を強化しており、先制攻撃を誘発しやすい構造となっている。このため、台湾を巡って危機が発生し、米国の核を含む抑止力への信頼性の揺らぎやその防衛資源の分散が生じた場合、間接的に朝鮮半島の戦略的安定性に大きな影響を与えてしまうことも想定されるのである。
日韓防衛協力はどこから着手するべきか
日本と韓国は、両国とも米国の同盟国としてその抑止力・対処力に依拠するとともに、独自の防衛力もそれぞれ強化している。しかし、韓国と日本が置かれた戦略環境やその防衛戦略が目指す優先順位は大きく異なる。したがって、例えば、韓国が強化したISR能力をもって日本とともに台湾有事において中国の艦艇の探知・ターゲティングのための活動に参加したり、逆に、日本が韓国と共同で北朝鮮の移動式ミサイル発射台を攻撃する態勢をとっていくことは、直ちには想定しづらい。また、そもそも韓国においては、日本が保有する反撃能力を韓国政府の関与なしに北朝鮮に対して行使することに対する懸念も一部にはある[10]。
このため現時点では、日本と韓国が同じ戦略目標を共有し、危機において戦闘を伴う行動を共にすることに過度な期待を寄せることは難しい。他方で、中国を最優先事項と位置付けたとはいえ、日本にとって北朝鮮は依然として脅威として存在し続けている。このため、平素から危機に至るまで、北朝鮮の核・ミサイルに関するISR情報の共有を強化していくことは、これまで以上に重要となると考えられる。また、両国が類似した能力の強化に努めていることを踏まえ、小型偵察衛星や無人機導入など、防衛装備開発の分野において協力を進める余地もあるかもしれない。
韓国政府が旧朝鮮半島出身労働者問題に対する解決策を提示したことを受け、日韓関係の修復や今後の協力強化の機運は、かつてないほど高まっている。限られた資源を踏まえれば、防衛・安全保障分野においても、この機運を活かし協力できる領域を特定すべきである。ただし、その検討においては、互いの置かれた戦略環境が異なることを十分理解した上で、機能的観点から協力を進めていく姿勢が重要となるだろう。
(Photo Credit:代表撮影/ロイター/アフロ)
注
- [1]Erik Mobrand, “What’s Korean About South Korea’s Indo-Pacific Strategy?”, The National Interest (January 10, 2023), https://nationalinterest.org/feature/what%E2%80%99s-korean-about-south-korea%E2%80%99s-indo-pacific-strategy-206091; Jagannath Panda and Choong Yong Ahn, “South Korea’s Indo-Pacific Strategy: Quest for Clarity and Global Leadership”, The Diplomat (January 16, 2023), https://thediplomat.com/2023/01/south-koreas-indo-pacific-strategy-quest-for-clarity-and-global-leadership/.
- [2]Sungmin Cho and Oriana Skylar Mastro, “North Korea Is Becoming an Asset for China: Pyongyang’s Missiles Could Fracture America’s Alliances”, Foreign Affairs (February 3, 2022), https://www.foreignaffairs.com/articles/north-korea/2022-02-03/north-korea-becoming-asset-china.
- [3]대한민국국방부『2022년국방백서』(韓国国防省『2022年版国防白書』(2023年2月)(韓国語版)、57-58頁);日本防衛省『令和4年版防衛白書 日本の防衛』99頁。
- [4]『韓国2022年版国防白書』、106-110頁。
- [5]「北朝鮮の核ミサイルを発射前に破壊へ 韓国国防革新計画」『聯合ニュース』(2023年3月3日)、https://jp.yna.co.kr/view/AJP20230303002100882。
- [6]ただし、韓国においても、ミサイルの運用を支援する地上固定施設を攻撃し、敵ミサイル運用能力全体として低下させる「超精密撹乱」(초정밀교란)という概念が提唱されている。
- [7]Ian Bowers and Henrik Stålhane Hiim, “Conventional Counterforce Dilemmas: South Korea’s Deterrence Strategy and Stability on the Korean Peninsula”, International Security 45, no. 3 (Winter 2020/21), 23.
- [8]Ankit Panda, “Seoul’s Nuclear Temptations and the U.S.-South Korean Alliance”, War on the Rocks (February 3, 2023), https://warontherocks.com/2023/02/seouls-nuclear-temptations-and-the-u-s-south-korea-alliance/.
- [9]「「核の傘」日米韓で協議体創設、対北抑止力を強化…米が打診」『読売新聞』(2023年3月8日)、https://www.yomiuri.co.jp/world/20230307-OYT1T50373/。
- [10]양욱「일본의 ‘반격능력’ 평가:일본은 유사시 반격능력을 발휘할 수 있을 것인가?」Asan Issue Brief (2023.2.27.)、10(楊旭淑「日本の「反撃能力」の評価:日本は有事において反撃できるのか」)。
Senior Research Fellow
Hirohito Ogi is a senior research fellow at the Asia Pacific Initiative (API) & the Institute of Geoeconomics (IOG), the International House of Japan (IHJ), a Tokyo-based global think-tank, where he focuses on national and international security policy, military strategies, military intelligence analysis, and economic statecraft including defense industrial base policy. Before joining the API/IOG, Mr. Ogi had been a career government official at the Ministry of Defense (MOD) and Ministry of Foreign Affairs (MOFA) for 16 years. From 2021 to 2022, he served as the Principal Deputy Director for the Strategic Intelligence Analysis Office, the Defense Intelligence Division at the MOD, where he led MOD’s defense intelligence analysis including on the recent Ukrainian War. From 2019 to 2021, he served as a Deputy Director of the Defense Planning and Programming Division at the MOD. As the Chief of the section, he was in charge of defense strategy planning and procurement planning of the Ground Self-Defense Force (GSDF). From 2016 to 2021, he was the Deputy Director for Strategy & Legal Affairs, the Equipment Policy Division at the Acquisition, Technology and Logistics Agency (ATLA). During the service of this position, he drafted the provision of the Self-Defense Forces Act which enables the MOD to grant developing states unused military equipment, and led the implementation of policy for strengthening defense industrial base as well as catalyzing defense equipment export. From 2014 to 2016, he was transferred to the MOFA. As a Deputy Director at the International Legal Affairs Division, he reviewed drafts of the Peace and Security Legislation in 2015 in light of international law on the use of force. In his early career, he drafted the domestic act to implement the Japan-Australia Acquisition and Cross-Servicing Agreement (ACSA) which enables Japanese Self-Defense Forces and Australian Forces to mutually provide logistics support in various occasions. He holds a Master’s degree in international affairs from the School of International and Public Affairs (SIPA), Columbia University and a Bachelor’s degree in arts and sciences from the University of Tokyo.
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