レアアースの地経学:中国の国際供給支配と「ルール志向型」輸出管理への変遷

本論文は、CISTECジャーナル2026年1月号に掲載された論文を転載したものです。
Index Index

1. レアアースを巡る国際「ルール」を通じた地経学的パワーの再編

2025年、トランプ第二期政権による関税引き上げを起点とする米中間の経済・貿易摩擦が再び激化する中で、中国が有するレアアースの地経学的パワーが改めて強く意識される局面が生じた。とりわけ、中国によるレアアース輸出管理の強化は、米国のみならず、日本や欧州を含む広範な需要国の産業活動に波及し、不可欠な素材の供給をめぐる国際的な緊張を顕在化させている。

地経学的パワーを理解するための基底概念として、鈴木(2025)は、①「戦略的自律性」(他国依存が低く、経済的威圧の痛みを受けにくい構造)、②「モノの不可欠性」(上流素材やキーパーツ等の代替困難性を通じた実力行使)、③「市場の不可欠性」(巨大市場の規制力、いわゆるブリュッセル効果)という三つの軸を提示している。本稿は、このうちとりわけ②「モノの不可欠性」に焦点を当て、中国のレアアースをめぐる供給支配と輸出管理手法の変容を考察する[1]

中国は国家戦略の一環としてレアアース産業の育成と管理を進め、世界市場において支配的な供給地位を確立してきた。2010年には、日本向けレアアース輸出の事実上の停止・厳格化が行われ、レアアースが外交・政治文脈において利用され得ることを国際社会に強く印象づけた。その後、2014年には希土類等の輸出税・輸出割当措置をめぐりWTOで敗訴し、露骨な数量規制や関税措置が法的コストを伴うことが明確になった。重要なのは、このWTO敗訴が、中国に「国際ルールからの離脱」ではなく、「国際ルールの内部での再設計」を促した点である。WTOの掲げる自由貿易による「相互依存」の世界は、中国の経済成長に大きく貢献してきただけでなく、中国自身にとっても、「市場の不可欠性」および「モノの不可欠性」を同時に強化し、結果として大きな地経学的レバレッジを獲得する土台となってきた。すなわち、WTO体制は、中国にとって単なる制約ではなく、自国の産業拡大と供給支配を正当化・安定化させる制度的環境でもあった。この意味で、道具的な動機の観点から見ても、中国にはWTO体制を根本から否定するのではなく、むしろ擁護し、その枠内で行動する合理性が存在する。

加えて、こうした中国の選好は、中国外交政策・国内政治において繰り返し言及される「规矩(Guijuルール・規範)」という概念とも深く関係している。中国はしばしば「ルールに基づく国際秩序」の攪乱者と批判されるが、国際ルールそのものを否定するというよりも、既存の制度や規範を自国に有利な形で解釈・運用し、「内側から」作用させようとする傾向が強い[2]。中国は国連システムやWTO体制といった既存の国際制度を重視し、それらを前提とした上で、自国に有利な解釈や運用の余地を見出そうとする行動様式を示してきた。

このような制度観は、中国社会に広く共有される「上に政策あれば、下に対策あり」という行動原理とも重なる。個人や企業は、政策そのものに正面から挑戦することは少ないが、与えられた制度の枠内で抜け道や調整余地を見出し、現実的に対応する。国レベルにおいても、中国はWTOや国際標準といった国際場裏での「规矩」を正面から否定するのではなく、その内部での運用や制度設計を通じて、実質的な裁量と優位性を確保しようとしているように見える。近年のレアアース輸出管理をめぐる動きは、こうした「规矩」を意識した地経学的パワー行使の一例である。数量規制や禁輸といった明白な逸脱行為ではなく、許可制、用途審査、サプライチェーン情報管理を組み合わせることで、WTOルールとの正面衝突を回避しつつ、さらにはISO等の国際標準化等も交えながら供給側としての影響力を維持・強化する戦術が採用されている。

本稿は、中国がレアアース分野において、採掘・精錬から製造・流通に至るサプライチェーン統制をいかに制度化してきたのか、また輸出管理や国際標準化を通じて、物質的支配と規範的支配を重ね合わせる「ルール志向型」の地経学戦略をどのように展開しているのかを検討する。とりわけ2025年以降に顕在化した、許可遅延や情報管理を通じた「見えにくい制限」の拡大と、その国際的波及に焦点を当て、中国のレアアース地経学が新たな段階に移行しつつあることを論じる。

2. 歴史的展開:中国の鉱物資源戦略制度進化

2.1. 形成・発展期(1980–2000年代):上流から下流までの垂直統合の設計

中国のレアアース産業は、1949年の中華人民共和国成立を起点として発展を開始したと整理されている。李永绣ほか(2024)によれば、建国後最初の約30年間における中国の稀土産業の展開は、包頭地域の混合型レアアース資源および南方地域のイオン吸着型レアアース資源という二つの新資源の開発要求に対応する形で進められた。この時期の特徴として、国外の既存技術がこれらの資源条件には適合しないことが確認され、それを踏まえて中国独自の採鉱・選鉱・製錬技術が模索された点が挙げられている[3]。1980年代以降、中国のレアアース産業は、単なる資源開発段階を超え、採掘・分離・精製・流通を一体として管理する産業構造の形成期に入った。この過程は、技術開発の進展と並行して、制度的・組織的な統合が段階的に進められた点に特徴がある。1986年4月、全国レアアース開発応用指導小組弁公室は国家経済委員会重工業局に改組され、レアアース政策は国家産業行政の枠組みの中に明確に位置付けられた[4]。同年、中国はハイテク産業振興を目的とする「863計画」において、レアアースを含む新素材の開発を重点項目として盛り込み、生産の本格化を進めた[5]。この政策的後押しの下、1980年代後半から1990年代にかけて生産量は急拡大した。「第六次五カ年計画」期間を経て、1985年のレアアース生産量は8,500トンに達し、1978年比で約7.5倍に増加した。同期間の年平均成長率は27%とされている。続く1986年には総商品量が11,860トンとなり、同年の米国生産量(11,000トン)を上回り、世界最大の生産国となった。1988年には鉱産品生産量が29,640トンに達し、米国の過去最高水準を超えたという[6]

1992年の鄧小平による南巡講話では、「中東に石油があり、中国にレアアースがある」との表現が用いられ、レアアースが国家戦略物資として認識されていることが明確に示された。この発言は、採掘のみならず精錬技術の高度化を含む産業全体の位置付けを強化する象徴的な契機とされている[7]。1990年代半ばには、高付加価値製品への展開が進んだ。

制度面では、1990年代後半から輸出許可枠(E/L)が導入された。2001年当時、中国政府はレアアース鉱産資源の重要性を十分に認識しておらず、WTO加盟時の輸出管理対象リストにレアアースは含まれていなかった。WTOの『中国加盟議定書』によれば、中国は明確な例外がない限り、輸出品に対するすべての税金や料金を撤廃する義務を負っている[8]。2005年には、商務部と税関総署がレアアース原鉱の輸出を禁止し、併せて輸出税を大幅に引き上げた[9]。この措置は、資源そのものの国外流出を抑制する一方で、国内における分離・精製工程の集積を促す制度的転換点となった。さらに2006年には国内総量管理が導入され、生産量と流通量の両面を統制する枠組みが整備された。

このように1980~2000年代を通じて、中国は生産量の急拡大、分離・精製技術の内製化、輸出管理制度の段階的導入を組み合わせることで、資源の「量」と「流れ」の双方を掌握する制度レバーを構築していった。これらの措置は後にWTO紛争の争点となるが、同時に国内産業の淘汰・再編を通じて、分離・精製という工程上のボトルネックを自国内に抱え込む産業構造を形成した点に、この時期の特徴がある。

2.2. 武器化と調整期(2010年代~2024年):対日供給停滞の「評判コスト」とWTO敗訴の「法的コスト」

2010年代は、中国のレアアース輸出管理が、国際社会から「露骨な配分・関税」と受け取られ得る手段を中心とした局面から、より「法に基づく管理」を前面に出しつつ、実質的な統制手段を重層化する局面へと移行した時期として位置付けられる。この移行を促した外的要因として、①2010年の対日向け供給停滞が生んだ「評判コスト」、②2012~14年のWTO紛争が確定させた「法的コスト」が挙げられる。

1)対日供給停滞と「評判コスト」の顕在化

2010年代初頭、中国はレアアース輸出に対し、輸出税の賦課および輸出枠の設定という二段構えの規制を敷いており、特に輸出枠については2006年以降、段階的な削減が進められていた。特筆すべきは2010年7月の動向であり、同年下半期の輸出枠が前年同期比約72%減という大規模な削減が発表された。こうした状態の中、同年9月に尖閣諸島沖漁船衝突事件が発生すると、中国側は報復措置と解される一連の対抗策を講じ、対日レアアース輸出は突如として事実上の停滞状態に陥った。日本政府は多様な外交チャネルを動員して是正を求めたものの、中国政府は行政的な輸出制限の存在を一貫して否定し続け、事態は膠着を極めた。同年11月に横浜で開催されたAPEC首脳会議に際しての閣僚級会談後、対日輸出は段階的に正常化へと移行したが、輸出枠や輸出税といった制度的枠組み自体は依然として維持されることとなった[10]

この時期の対日供給停滞は、日本・欧米側に代替開発、上流投資、省レアアース化、備蓄の加速を促し、同時に中国側には「国別停止」を行ったとの評判コスト(対外的な信用・正当性コスト)が顕在化した、という含意を持つ。ここで重要なのは、供給の量・価格の問題にとどまらず、措置の形式が「国別停止」と理解され得ること自体が、対外関係上のコストを伴う点である。

2)WTO敗訴の「法的コスト」

2012~14年には、米国・EU・日本が、中国の輸出関税・割当・許可をWTOで争った。2012年3月13日、米国は中国によるレアアース、タングステン、およびモリブデンの輸出制限措置がWTO協定に抵触するとして、二国間協議を要請した(DS431)。本事案は、中国税関の212品目に及ぶ広範な品目と30以上の関連措置を対象としており、輸出税の賦課、輸出枠(クォータ)の設定、最低輸出価格の維持、および複雑な輸出免許(ライセンス)制度といった多層的な規制が、GATT第11条(数量制限の一般的廃止)や中国WTO加盟議定書の義務に違反すると主張された。協議には日本、EU、カナダ等も相次いで加わり、同年7月には、WTO紛争解決機関(DSB)においてパネルが設置された。その後、審理を経て2014年3月26日に回付されたパネル報告書では、中国によるこれらの輸出制限措置が不当な貿易制限にあたるとの判断が下された。2014年4月、米国の上訴および中国によるクロス上訴等を受け、手続は上級委員会へと移行した。同年8月7日に公表された上級委員会報告書では、パネルの結論が維持され、中国の敗訴が確定した[11]。注目すべきは、中国側が事実上の輸出制限そのものは争わず、法的論理の明確化に絞って上訴した点である。中国は、加盟議定書上の義務とGATT第20条(一般的例外)の関係性を問い、枯渇性天然資源の保護・保全という主権的権利に基づく規制の正当性を主張した。しかし、上級委員会は、特定の関税賦課義務からの逸脱を認める根拠として第20条(g)を援用することはできないと判示し、中国が掲げた「資源保護」という大義名分による制度的正当化は退けられることとなった[12]

また、2015年よりレアアースを輸出枠管理から除外する旨が、中国商務部の公告として報じられた[13]。以上の流れは、WTO敗訴リスクという「法的コスト」が顕在化・確定し、少なくとも形式面では輸出枠の撤廃へと政策が調整されたことを示す[14]。他方で、この段階で論点となるのは「撤廃したか否か」ではなく、露骨な配分・関税型の手段から、より国際法との整合性を意識した「法に基づく管理」へと衣替えしつつ、実質的な障壁を多層的に組み合わせる方向へ移行した、という政策様式の転換である。

3)環境・管理枠組みの整備と「法に基づく管理」の演出

WTO紛争の前後を含む時期に、中国国内では、レアアース産業の管理・環境規制を強化する政策文書・基準が整備された。2011年5月には国務院が『レアアース業界の持続的・健全な発展を促進する若干意見』を公布し、同年に環境保護部がレアアース工業の汚染物排出基準を国家基準として実施した。同基準は、レアアース市場の流動性管理、製造過程の環境保護、科研開発と生産、供給、販売、稀土の需給バランス利用等を重視する方向性を示す[15]。この種の国内規制・標準の整備は、対外的には「環境」や「管理最適化」を名目とする一方、政策効果として、技術基準/用途審査/環境規制/密輸取締などを組み合わせた「実質的障壁」を形成し得る。すなわち、表向きに輸出枠を撤廃しても、管理手段の多層化により、統制の実効性を維持・再編する余地が残る政策となった。

技術の管理に関しては、2023年12月21日に商務部・科学技術部が『中国禁止輸出制限輸出技術目録』改正版を発表し、レアアースの抽出分離プロセス、金属・合金材料、希土類磁石等の製造技術が「禁止輸出」や「輸出制限」の対象として追加された[16]。これは、輸出枠や関税といった露骨な数量・価格手段に依存せずとも、技術を梃子に管理を高度化し得る方向性を示す。

以上を総合すると、2010年の対日供給停滞は「国別停止」と受け取られ得ることによる評判コストを顕在化させ、2012~14年のWTO紛争は輸出関税・割当・許可をめぐる法的コストを確定させ、2015年の輸出枠除外という「表向きの規制撤廃」へと接続した[17]。その一方で、2011年の政策意見・排出基準等を含む国内規制の整備[18]、2020年輸出管理法や2023年の技術目録改正[19]、および2021年以降の産業統合[20]を通じ、「法に基づく管理」を前面に出しながら、実質的統制を多層化する方向へ移った。この意味で、「露骨な配分・関税」から「法に基づく管理」への衣替えは、単なる譲歩というより、国際環境の制約に適応しつつ統制様式を再編した過程として理解し得る。

2.3. 制度化(2020–):国家所有・全工程管理・追跡義務

中国は、2010年代前半のレアアース輸出規制をめぐる国際的反発とWTO敗訴を経て、数量割当や国別停止といった露骨な手法から距離を取り、輸出管理法・両用品目輸出管理条例といった「法に基づく管理」を前面に掲げた制度的統制へと手段をシフトしてきた。 重要な制度的整備の契機となったのが、2020年に制定された輸出管理法[21]と、2024年に分散していた既存規定を統合する形で公布・施行された新たな両用品目輸出管理条例[22]である。

​2024年に施行された両用品目輸出管理条例は、従来分散していた各種輸出管理規定を統合し、輸出管理法を頂点とする体系的な輸出管理制度構造構築を進めさせた。 同条例の下では、両用品目輸出管理リストに基づく許可制が導入され、輸出だけでなく再輸出、中継、通過、越境技術提供といった広範な取引形態が管理対象とされるとともに、注視リスト制度やエンドユーザー・エンドユースに着目した再輸出規制が制度化されている。 これにより、中国のレアアース輸出管理は、対外的には2014年WTO裁定で問題となったような輸出税・数量割当型の措置を避けることで、WTOルールとの正面からの衝突を一定程度回避しやすい法形式を採りつつ、 対内的には違法採掘・密輸取締りや生産・流通段階でのトレーサビリティ強化と接続する形で、「国家安全保障」「法令遵守」を名目とした実効的統制を可能にする制度外形を獲得した。すなわち、近年のレアアース政策は、恣意的な経済威圧として露骨に現れるのではなく、対外的には「合法的で規則に基づく管理」として提示されること自体が、パワー行使の構造的一部を成している点に、その本質的な特徴がある。

​また、2024年6月に公布され、同年10月1日に施行されたレアアース管理条例も、中国のレアアース政策を法規範として明文化・体系化した点において画期をなすものである。同条例は、レアアース資源を国家所有と明記した上で、採掘、製錬・分離、製品流通、輸出入に至るまでの全工程を一体的に管理する監督体制の構築を義務付けている。具体的には、指定企業制度による参入管理、資源量や市場需要を勘案した採掘・製錬分離の総量調整、違法採掘・無許可操業・指定外精錬等に対する厳格な罰則、ならびに製品流通における記録保存・追跡(トレーサビリティ)義務の制度化が盛り込まれている[23]。このように、従来は行政通知や個別規制に分散していた管理要素が、条例という形で整理・統合された点に、本段階の特徴がある。

とりわけ注目されるのは、同条例が国内統治の強化と情報の可視化を中核に据えている点である。国家レベルのレアアース製品追跡情報システムの構築、関係部門間のデータ共有、企業による流通記録の入力義務は、資源の物理的移動のみならず、取引・加工・用途に関する情報を制度的に把握する基盤を形成する。これは、後に導入・運用される輸出許可制における用途申告・最終需要の確認と結合しうる制度的前提であり、輸出段階における管理の実効性を高める方向に作用する。他方で、貿易管理については、対外貿易法や輸出管理法など既存の法体系との整合を明示し、形式上は国際ルールとの摩擦を回避する構えを示している[24]。この点からみれば、レアアース管理条例の制定は、WTO整合性を意識しつつ、国内法制を通じて実質的な支配力を高めるための制度基礎を整備した段階として位置づけることができる。

3. 2025年のレアアースの「輸出管理強化」

2025年4月2日の米国のトランプ大統領による「相互関税」の発表後、同月4日、中国はレアアースの中重希土類7元素(サマリウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ルテチウム、スカンジウム、イットリウム)を含む関連品目を輸出管理対象リストへ追加し、輸出時の許可制の導入を発表した。 この許可制は、従来の単純な数量・価格規制とは異なり、輸出者に対して最終用途やエンドユーザーに関する情報提供を求めるものであり、個別審査のプロセスや判断基準が明確でないことから、審査過程の不透明性が企業の調達リスクを高めた。中国政府のこの措置は、トランプ政権による対中関税引き上げへの対抗措置の一部として位置づけられており、 実際に日欧米の製造業を中心にサプライチェーンへの不確実性が顕在化した。

​ こうした輸出管理強化は、米中経済交渉の緊張の高まりを見た同年10月9日にも拡大版が発表され、追加の希土類元素やレアアース関連材料に加え、鉱山採掘・分離精製・金属化・磁石製造・リサイクル設備などの技術・装置も管理対象に含める方向が示された。 しかし、10月末の米中首脳会談を経て、中国はこの新たな輸出管理措置の実施を原則として約1年間停止することが発表された。中国側は「対話は対抗に勝る」との習近平発言を象徴語とし、相互尊重・協力共栄を強調したと報じられている。 経済分野では、対中追加関税とレアアース関連の輸出管理措置を含む複数の項目について、原則として「1年間」を期限とする一時停止・猶予措置が設定され、双方の譲歩がパッケージで示された。 ただし、米中双方の発表内容には、どの措置がいつまで停止されるのか、その適用範囲や優先順位を巡って表現の差異が見られ、合意文言の解釈には依然として曖昧さが残る[25]。中国の重要鉱物を巡る輸出管理の緩和合意については、米国側は、レアアースおよびガリウム、ゲルマニウム、アンチモン、グラファイトなどの重要鉱物について、中国が米国エンドユーザーとそのサプライチェーンを対象とした一般輸出ライセンス(包括許可)を1年間認めることで合意したと説明し、2023年・2024年および2025年4月に導入された規制強化措置も「事実上その対象に含まれる」との解釈を示している。これに対して、中国商務部は「中国は10月9日に発表した関連する輸出管理などの措置を1年間停止する」とのみ述べており、4月4日やそれ以前に発したレアアースやガリウム/ゲルマニウム/黒鉛等の輸出管理措置について、公式声明の中で停止や包括許可の対象とするかどうかには言及していない。 こうした双方の発表のずれは今後の潜在的な火種にもなり得、両国間の安定の持続性には依然として不透明感が漂う。いずれにせよ、2025年12月時点のレアアース輸出管理の法制度上は、暫定停止の対象となったのは10月9日に発表された拡大管理に限られ、4月4日に導入された7元素に対する輸出ライセンス制自体は維持されている[26]

4. 「ルールに基づく国際秩序」を意識したパワーの行使:「Non-targeted」型規制と国際標準化

4.1. 「ノン・ターゲティド」設計――差別回避の外形+運用裁量という二階建て

2010年の対日レアアース輸出規制を契機とする一連のWTO紛争は、中国の輸出管理措置に対し、「露骨な数量制限・輸出税」という政策手段が国際通商法上いかに脆弱であるかを明確に示した事例であった。WTO紛争解決機関は、中国の輸出税については、中国加盟議定書第11条3項により原則禁止されているにもかかわらず、対象品目であるレアアース等が附属書6の例外に含まれていない点を重視し、明確な違反と認定した。また、輸出割当についても、GATT1994第11条1項(数量制限の禁止)および加盟議定書第1条2項(作業部会報告の組込み義務)への違反が認定された。さらに、割当運用の不透明性は、加盟議定書第5条1項および作業部会報告83・84段落に反すると判断された。中国が主張した環境保護・資源保護を根拠とする一般例外(GATT第20条)についても、①加盟議定書違反には原則として第20条が援用できないとの解釈、②仮に援用可能であっても、輸出制限が環境保護に実質的に貢献するとの立証が不十分である点などから、退けられている[27]

中国はWTOの裁定は重く見る傾向[28]にあり、この敗訴における当時の国内の論調も冷静に結果を受け止める専門家の意見が目立っていた[29]が、レアアースを巡る通商政策設計上にも教訓を残したと思われる。すなわち、第一に、特定国を想起させる数量制限や輸出税は違反認定を受けやすいこと、第二に、加盟議定書義務の下ではGATT第20条の適用余地が極めて限定されること、第三に、WTO協定が直接規律しにくい非関税的・制度的手段へと重心を移す合理性である。こうした文脈の下で、近年の中国のレアアース輸出管理は、「外形としての非差別性」と「運用における裁量」を組み合わせた二階建て構造へと移行している。2025年4月4日に導入された中重希土7元素関連品に対する許可制は、全面禁輸や数量枠ではなく、品目ベースで一律に適用される許可要件という外形を採ることで、国別差別を回避している。一方で、実務上は申請処理の速度、承認率、付随条件といった運用面において調整余地が残され、発動直後には出荷の滞留が生じた。

この二階建て構造を制度面から下支えしているのが、前述の2024年6月公布・同年10月施行のレアアース管理条例である。同条例は、レアアースの国家所有を明記した上で、採掘、製錬分離、流通、輸出入に至る全工程管理、総量調整、違法行為の処罰、ならびに製品流通の記録・トレーサビリティ義務を制度化した。対内的には国内統治の強化と適法性の確保を目的とする一方、対外的には一般例外や安全保障例外と整合し得る外形を備えた制度基盤として位置づけられる。加えて、2024年末から施行された両用品目輸出管理条例および管理リストは、国家安全や利益への重大な影響を基準とする枠組みを明示し、戦略鉱物を横断的に管理する法的根拠を与えることを試みている。

本件において中国が安全保障例外を掲げることの法的妥当性には疑問はある[30]ものの、このような制度設計の下では、特定国を名指しした輸出制限という構図が回避されるため、WTO紛争化のハードルが高いと評価し得る。実際、EUも中国のレアアース輸出管理については、明確な数量制限や国別措置として定式化されていないことから、パネル要請には至らず、政治的対話や委員会での問題提起、公開批判といった非制度的対応が中心となっている。この点で、中国の「ノン・ターゲティド」な輸出管理は、法的リスクの低減と実効的な供給調整を両立させる制度的武器として機能していると評価できる。ただし、その正当性や国際ルールとの緊張関係が解消されたわけではなく、むしろ「争いにくさ」それ自体が新たな地経学的効果を生んでいる。

もっとも、対象国という意味では「ノン・ターゲティッド」と言える本措置であるが、対象鉱物元素の選定においては、明確にターゲットが絞られている点には注意が必要だ。現在(2025年12月)の両用品目輸出管理の枠組みにおいて、中国はレアアース全体を一括して管理対象とするのではなく、中重希土類7元素を中心に管理を実施している。さらに、関連政策文脈における「戦略鉱物」はレアアースに限定されず、『両用品目輸出管理リスト』にはガリウム、ゲルマニウム、黒鉛なども含まれている。この点は、特定国を名指しする差別的措置を回避しつつ、管理対象を資源特性に応じて選別するという制度設計の方向性を示している。さらに指摘できるのは、軽希土類が輸出管理の対象から外されている点である。軽希土類は、資源埋蔵量が比較的豊富で、採掘や抽出の技術的難度が相対的に低く、市場供給が一定程度確保されているうえ、世界的な分布も広く、他国が一定の採掘能力を有しているとされる。こうした条件の下で軽希土類にまで性急に輸出管理を拡大すれば、他国による代替先からの確保や資源開発を促進し、中国の国際市場における主導的地位を弱める可能性がある[31]。これに対し、中重希土類は埋蔵量の偏在性が高く、抽出難度も大きく、戦略的価値が高い資源であるため、現在の管理は主としてこれらに集中している。このように、中国の現行措置は、国別差別を回避する「ノン・ターゲティッド」な外形を保ちつつ、鉱物元素レベルでは精密な選別を行うことで、国家利益と国際産業チェーンへの影響力維持との間で均衡を図る構造を有している。

4.2. ISOと国際標準化による技術優位

希土類分野における国際標準化の制度設計において、中国はISO/TC 298(Rare earth)の議長および事務局(中国国家標準化管理委員会:SAC)を担い[32]、標準策定プロセスの中枢に位置している。ISO/TC 298は、希土類に関する国際規格を所掌する技術委員会として設置されており、その検討対象は、鉱石・金属の品質基準にとどまらず、採掘・選鉱・抽出・分離といった上流工程から、用途追跡、持続可能性、リサイクルに至るまで、バリューチェーン全体の工程管理と情報管理を射程に収めている。加えて、データ記録、証明書、材料認証、ESG文脈でのトレーサビリティといった、サプライチェーン情報の標準化も主要な検討領域とされている。

こうした枠組みの下で、レアアースのトレーサビリティに関する国際標準は段階的に整備されてきた。技術標準ISO 23664:2021は、鉱山から分離済みレアアース製品に至る前段工程を対象とし、鉱山、選鉱、抽出・分離の各段階において記録すべき情報項目、識別子、ロット情報等を定義[33]している。これに対し、技術標準ISO 17887:2025は、分離済みレアアース製品から永久磁石に至る後段工程を対象とし、分離後製品と最終用途に近い磁石製品との間のサプライチェーンに関するトレーサビリティ情報の記録および検証要件を規定している[34]。両規格を組み合わせることで、制度設計上は、鉱山から永久磁石に至るまでのサプライチェーン全体を end-to-end で接続し得るトレーサビリティ体系が構成可能となった。

これは、レアアースをめぐる国際的な供給連鎖において、どの事業者が、どの工程で、どの材料を扱い、いかなる混合や加工を経て、どのロットが最終的にどこへ流通したのかを、共通のデータ項目と識別スキームに基づいて照合し得る制度的基盤が整備されたことを意味する。もっとも、国際規格それ自体は形式上中立である一方、トレーサビリティ要件を実装するためには、情報システムへの投資、継続的なデータ管理、検証対応といった運用能力が不可欠であり、その負担や対応可能性には国や企業間で非対称性が生じ得る。すでに国内法や行政措置を通じて、レアアースの流通記録や追跡情報の蓄積・報告を求められている中国の大手企業にとっては、ISO 23664/17887型の要件に適応するためのコンプライアンス基盤を相対的に早期から整えやすい環境にある可能性は否定できない。

4.3. 中国国内規格(GB/T)との「整流」――計測・品質の国家規格で周辺を固める

2025年6月30日、中国は希土類永久磁石材料の抵抗率に関する新たな国家標準 GB/T 31967.3‑2025「希土類永久磁石材料 物理的特性試験方法 第3部:抵抗率試験」を公布し、2026年1月1日施行とした[35]。 本規格の眼目は、希土類永久磁石材料の抵抗率について、試験条件・装置・手順・環境条件を標準化することで、国内メーカー間での性能評価と品質比較の「同一尺度」を制度的に確保する点にある(すなわち、測定の前提条件を揃えることで、材料特性をめぐる比較可能性を高める)。

​ この種のGB/T(国家規格)の整備は、国際規格(ISO)や、レアアース管理条例等の国内法規と並行して、計量・品質・記録をめぐる標準群を「相互に噛み合わせる」方向性を示唆していると解しうる。 すなわち、(1) 計測・品質評価の「入口」をGB/Tで統一し、 (2) 採掘から製品流通・輸出入に至る全工程管理・情報報告・許可制を定める国内規制枠組み(レアアース管理条例)と接続し、(3) ISO/TC 298の下で策定されたISO 23664:2021(鉱山から分離製品までのトレーサビリティ)およびISO 17887:2025(分離製品から永久磁石までのトレーサビリティ)などの国際標準と、データ項目や証明書形式の整合・相互運用性を高めうる構造を持つ、という多層的な「標準インフラ」が形成されつつある、という整理である。

​ その帰結として重要なのは、国際規格それ自体の中立性とは別に、標準の実装に要するシステム投資・データ運用能力・監査体制が、各国の制度環境によって非対称的になり得る点である。国内で「適法」かつ「高品質」として成立する製品ほど、(生産プロセスとデータ記録の面で)詳細な品質試験と工程管理・情報報告義務(《レアアース管理条例》)に基づき整序されるため、結果としてISO 23664/17887型のトレーサビリティ要求と整合的なデータ/証明書の相互運用性を確保しやすい構造が生じ得る。

4.4. EU・CRMAの永久磁石要件との相互作用――「ブリュッセル効果」との競合・競合的共存

EUが導入した Critical Raw Materials Act(CRMA)は、希土類永久磁石を含む製品を対象に、リサイクラビリティおよび再生材含有に関する情報提供義務を課すことで、EU域内市場への「入口」における規制を強化する制度である[36]。CRMAおよび関連する実務解説では、永久磁石に含まれるクリティカル原材料について、再生材含有率の開示や、将来的な最低再生含有率の設定が想定されており、希土類磁石を組み込んだ製品に対する情報要件が段階的に高度化する方向性が示されている。これは、供給源そのものを直接規制するのではなく、市場アクセス条件を通じて製品の循環性・持続可能性に関する情報の可視化を求める点に制度的特徴がある。

他方、ISO 17887:2025は、分離済みレアアース製品から永久磁石に至るサプライチェーンを対象に、ロット、事業者、工程情報を追跡可能とするトレーサビリティ情報の記録・検証要件を規定している。このため、CRMAが求める永久磁石の再生材含有や循環性に関する情報要件は、ISO 17887型のトレーサビリティ基盤と事実上整合し得る構造を有する。すなわち、どのロットがどの工程を経て製造され、どの程度の再生材を含むかといった主張は、サプライチェーン情報を通じて裏付けることが可能となる。この点で、CRMAは独自の技術標準を新たに構築するというよりも、既存の国際標準化の成果を「市場アクセス条件」として活用する性格を帯びている。

この構図の下では、中国側ではレアアース管理条例およびGB/T 31967.3-2025等の国家規格、さらに輸出管理措置を通じて、生産・品質・許可を軸とする国内的な「整流」が進められる一方、EU側ではCRMAが域内市場へのアクセス条件を通じて域外事業者の行動を規律する。これら二つの制度圏の間に、ISO/TC 298の下で策定されるトレーサビリティ標準が共通の技術言語として位置づけられることで、国内法、国家規格、国際標準、市場規制が重層的に接続するルール・ガバナンスが形成されつつある。

この点で、CRMAが域外企業に対してもEU市場アクセスを条件として事実上のコンプライアンスを求める点は、しばしば「ブリュッセル効果」と呼ばれてきた現象と連続性を持つ。ただし、本稿の文脈では、EU規制が一方的にグローバル標準として浸透するという理解よりも、「EU市場規制を通じた域外企業への規範浸透」という限定的な整理の方が概念上は精確である。なぜなら、同時並行的に、中国側の国内法・国家規格・許可制もまた生産段階を強く拘束しており、国際標準はそのいずれかに一元的に回収されるのではなく、両者の間で競合的に利用されているからである。

結果として、中国の生産・品質・輸出管理を通じた供給側の統制、EUのCRMAによる市場アクセス条件、ならびにISO/TC 298におけるトレーサビリティ標準という三つのレイヤーが同時に作用し、企業にはこれらを横断的に満たす制度対応が求められる構造が形成されつつある。この多層的な要件の下では、システム投資、データ運用、監査対応を統合的に遂行できる主体ほど、規制環境への適応余地を相対的に確保しやすい。とりわけ、既に国内制度の下で全工程管理、記録義務、品質評価に対応してきた中国のレアアース関連企業にとっては、国際市場における規制適合コストを相対的に低く抑えつつ行動できる余地が拡大し得る。

5. 結論

本稿は、中国がレアアース分野において地経学的パワーを意識しつつ輸出管理を段階的に強化してきた過程を、制度設計・国際標準化・運用実務の観点から整理してきた。中国は1980年代以降、戦略的投資と輸出拡大を通じてレアアース産業の基盤を形成し、1990年代以降は鉱山から分離・精製、さらには磁石生産に至る垂直的統合を進めることで、国際的な供給能力を高めてきた。その結果、レアアースは単なる一次資源ではなく、産業競争力と安全保障を結節する戦略的資源として位置づけられるに至った。

2010年の対日レアアース輸出規制は、特定国を対象とした供給遮断という露骨な手法がもたらす評判コストと政治的反発を顕在化させ、続く2014年のWTO紛争では、中国の輸出税・数量割当・ライセンス制がGATTに違反すると認定された。これらの経験を踏まえ、中国は禁輸や国別制限といった直接的措置から距離を取りつつ、レアアース管理条例による包括的な国内統治、国家規格による計測・品質基準の整備、輸出管理法に基づく非国別の許可制運用、さらにはISO/TC 298の下で策定される国際トレーサビリティ規格への関与を組み合わせる方向へと戦略を転換してきた。こうした枠組みは、形式上は「ルールに基づく」外形を保ちながらも、実務的には上流から下流までの供給連鎖に影響を及ぼし得る二重の(物的+規範的)支配構造を形成している。

この制度設計の特徴は、対象国という意味では「ノン・ターゲティド」である一方、対象鉱物元素や工程においては精緻に焦点を絞っている点にある。2025年4月に導入された7種の中重希土類および一部磁石製品に対する輸出ライセンス制は、米国への対抗措置としての側面を持ちながらも、実際には日本やEUを含む広範な需要国の企業に影響を及ぼし、許可の遅延や運用の不透明性を通じて市場全体に不確実性をもたらした。交渉局面で一時的な緩和が見られた後に再び滞留が生じるといった時間差の運用は、価格形成や在庫行動を通じて恒常的なリスクを課すことになる。

さらに注目されるのは、レアアースにとどまらず、ガリウム、ゲルマニウム、高純度黒鉛、アンチモンなど複数のクリティカルミネラルが並行して管理対象化されている点である。これにより、単一資源への依存リスクを回避する従来型の分散戦略では対応しきれない、「複数鉱物を束ねて運用し得る輸出管理」という構造が強まっている。こうした動きは、供給制約が特定の産業や国に限定されず、複数のサプライチェーンに同時に波及し得ることを示している。

総じて、中国のレアアース輸出管理は、露骨な禁輸から、国内制度・国際標準・許可運用を組み合わせた「ルール志向型」へと進化してきたと位置づけられる。この変容は、既存の国際制度や標準化の枠組みを活用しながら、供給側の裁量と影響力を維持・再編する試みとして理解できる。その帰結として、レアアースおよび関連鉱物をめぐる国際市場は、単なる供給量の問題ではなく、制度適合性・標準対応能力・運用の不確実性を織り込んだ、より複雑な地経学的空間へと移行しつつある。

本稿の議論が示すのは、中国のレアアース輸出管理が、単なる供給遮断や価格操作ではなく、国内法制・国家規格・国際標準・許可運用を組み合わせた制度複合型の地経学的手段へと進化している点である。この下では、鉱山開発の多角化といった従来型の対応だけでは不十分であり、日本にとっては、分離・精製、磁石製造、リサイクル、トレーサビリティ、品質評価といった中下流工程を含む制度対応能力そのものが競争条件化している現実への対応が不可欠となる。とりわけ、ISO/TC 298 を含む国際標準化の場への継続的関与と、国内産業が国際的なトレーサビリティ・品質要求に適応できる基盤整備は、レアアースおよびその他の重要鉱物をめぐる日本の経済安全保障を支える重要な要素となりつつある。

脚注

  • [1]鈴木一人「地経学から見るトランプ政権の関税政策」『地経学ブリーフィング』No.271、2025年9月25日、地経学研究所。
  • [2]Weiss JC, Wallace JL. Domestic Politics, China’s Rise, and the Future of the Liberal International Order. International Organization. 2021;75(2):635-664. doi:10.1017/S002081832000048X, Jones , C 2020 , ‘ Contesting within Order? China, socialisation, and international practice ‘ , Cambridge Review of International Affairs , vol. 33 , no. 1 , pp. 105-133 . https://doi.org/10.1080/09557571.2019.1674781
  • [3]李永绣, 李东平, 李静, 刘越. 稀土概论[M]. 北京 化学工业出版社, 2024 270.
  • [4]李永绣, 李东平, 李静, 刘越. 稀土概论[M]. 北京 化学工业出版社, 2024 270.
  • [5]日本経済新聞,2025「レアアース覇権、環境汚染のみ込んだ中国 40年の計で生産ほぼ独占 レアアースと覇権①」2025.6.21
  • [6]李永绣, 李东平, 李静, 刘越. 稀土概论[M]. 北京 化学工业出版社, 2024 270.
  • [7]小林 祐喜,2025「中国レアアース輸出規制と各国の対応~経済安全保障の主戦場をめぐる攻防」SPF China Observer,笹川平和財団,2025.6.13 / https://www.spf.org/spf-china-observer/document-detail071.html
  • [8]“WTO稀土争端:美日欧诉中国稀土出口政策”[J/OL]. 金属百科, [2025-07-21]. http://baike.asianmetal.cn/metal/re/event.shtml.
  • [9]董雪兵, 周伟. 稀土进口量两倍于出口,我国占据产业链高端——2024年10月海上丝路贸易指数解读[J/OL]. 浙江大学区域协调发展研究中心, 2024-11-15. https://www.yidaiyilu.gov.cn/p/01S3P0ID.html
  • [10]高木 誠司「2010年レアアース輸出停滞等を振り返って中国を考える」, RIETI コラム, 掲載日 2023年12月22日. 独立行政法人経済産業研究所 (RIETI). ( https://www.rieti.go.jp/jp/columns/s24_0012.html )
  • [11]WTO (World Trade Organization). 2014. China — Measures Related to the Exportation of Rare Earths, Tungsten and Molybdenum. Reports of the Appellate Body, WT/DS431/AB/R, WT/DS432/AB/R, WT/DS433/AB/R. Adopted August 29, 2014. https://www.wto.org/english/tratop_e/dispu_e/cases_e/ds431_e.htm.
  • [12]BOND, ERIC W., and JOEL TRACHTMAN. “China–Rare Earths: Export Restrictions and the Limits of Textual Interpretation.” World Trade Review 15, no. 2 (2016): 189–209. https://doi.org/10.1017/S1474745615000695.
  • [13]
  • [14]中國取消稀土出口配額[J/OL].中葡論壇,2015-01-08. https://www.forumchinaplp.org.mo/economic_trade/view/672.
  • [15]李永绣, 李东平, 李静, 刘越. 稀土概论[M]. 北京 化学工业出版社, 2024 270.
  • [16]董雪兵, 周伟. 稀土进口量两倍于出口,我国占据产业链高端——2024年10月海上丝路贸易指数解读[J/OL]. 浙江大学区域协调发展研究中心, 2024-11-15. https://www.yidaiyilu.gov.cn/p/01S3P0ID.html、経済産業省,2025「重要鉱物に係る安定供給確保を図るための取組方針」2025.6.19 / https://www.meti.go.jp/policy/economy/economic_security/magnet/magnet_hoshin.pdf
  • [17]中國取消稀土出口配額[J/OL].中葡論壇,2015-01-08. https://www.forumchinaplp.org.mo/economic_trade/view/672.
  • [18]李永绣, 李东平, 李静, 刘越. 稀土概论[M]. 北京 化学工业出版社, 2024 270.
  • [19]董雪兵, 周伟. 稀土进口量两倍于出口,我国占据产业链高端——2024年10月海上丝路贸易指数解读[J/OL]. 浙江大学区域协调发展研究中心, 2024-11-15. https://www.yidaiyilu.gov.cn/p/01S3P0ID.html、経済産業省,2025「重要鉱物に係る安定供給確保を図るための取組方針」2025.6.19 / https://www.meti.go.jp/policy/economy/economic_security/magnet/magnet_hoshin.pdf
  • [20]国信证券. 稀土行业研究框架[EB/OL]. 行业研究·行业专题, 有色金属·稀土, 投资评级:优于大市(维持), 2024-08-11. 证券研究报告. 刘孟峦, 马可远. 深圳: 国信证券研究所.千葉樹,2024「レアアースの供給と課題」, JOGMEC2024.6.27 / https://mric.jogmec.go.jp/wp-content/uploads/2024/06/mrseminar2024_01_02.pdf
  • [21]商务部安全与管制局. (2020年10月19日). 《中华人民共和国出口管制法》全文 [EB/OL]. 中华人民共和国商务部网站,https://m.mofcom.gov.cn/article/zwgk/zcfb/202010/20201003008925.shtml(最終閲覧日: 2025年1月16日).
  • [22]国务院. (2024年9月30日). 中华人民共和国两用物项出口管制条例 (国令第792号). 北京: 中华人民共和国中央人民政府网站, 2024年10月19日发布, 自2024年12月1日起施行, https://www.gov.cn/zhengce/content/202410/content_6981399.htm (最终访问日期: 2025年1月16日).
  • [23]国務院, 2024, 《稀土管理条例》, 中国政府网, https://www.gov.cn/zhengce/content/202406/content_6960152.htm?utm_source=chatgpt.com
  • [24]国務院, 2024, 《稀土管理条例》, 中国政府网, https://www.gov.cn/zhengce/content/202406/content_6960152.htm?utm_source=chatgpt.com
  • [25]Moriyasu, Ken, and Wataru Suzuki. 2025. “China and US Pull Some Trade War Punches to Fight Another Day.”Nikkei Asia, October 31, 2025. Accessed December 23, 2025.https://asia.nikkei.com/economy/trade-war/china-and-us-pull-some-trade-war-punches-to-fight-another-day.
  • [26]藤原智生「中国の輸出管理の実態と日系企業の共通課題、対応の方向性」日本貿易振興機構調査部中国北アジア課、2025年12月18日。
  • [27]川島富士雄「中国―レアアース等の輸出に関する措置(DS431, DS432, DS433)―輸出規制に対する規律に関する解釈の展開―」『RIETI Policy Discussion Paper Series 16-P-003』(独立行政法人経済産業研究所、2016年2月)
  • [28]経済産業省. 2022. 「レアアース紛争、立役者2人が語る『日本勝訴』の舞台裏」『METI Journal ONLINE』2022年8月16日。https://journal.meti.go.jp/policy/202208/22987/
  • [29]森永正裕「中国:レアアース輸出規制に関するWTO敗訴を受けた中国国内の論調」JOGMEC金属資源情報「ニュース・フラッシュ」、2014年9月15日、北京、〈https://mric.jogmec.go.jp/news_flash/20140915/35764/〉(最終アクセス日:2025年12月12日)。
  • [30]Szczepański, Marcin. 2025. “China’s Rare-Earth Export Restrictions.” EP Think Tank (European Parliamentary Research Service), December 19, 2025. https://epthinktank.eu/2025/12/19/chinas-rare-earth-export-restrictions/.
  • [31]南宝合规评论. 两用物项出口管制清单中涉及稀土的物项[EB/OL]. 贸易合规指南, 2025-08-03[2025-09-11]. https://mp.weixin.qq.com/s/0C2W4ttVlx5-Mvv6gS5ZrA.
  • [32]ISO. 2025. “ISO/TC 298 Rare Earth.” ISO Technical Committees. Accessed December 22, 2025. https://www.iso.org/committee/5902483.html.
  • [33]ISO. 2021. “ISO 23664:2021—Traceability of Rare Earths in the Supply Chain from Mine to Separated Products.”International Organization for Standardization. Accessed December 12, 2025.https://www.iso.org/standard/76590.html..
  • [34]ISO. 2025. “ISO 17887:2025—Traceability of Rare Earths in the Supply Chain from Separated Products to Permanent Magnets.”International Organization for Standardization. Accessed December 22, 2025.https://www.iso.org/standard/85076.html.
  • [35]稀土永磁材料物理性能测试方法 第3部分:电阻率的测试[S]. GB/T 31967.3-2025. 2025-06-30 发布, 2026-01-01 实施.
  • [36]European Commission, Directorate‑General for Internal Market, Industry, Entrepreneurship and SMEs. 2022. “Critical Raw Materials Act.” Accessed December 23, 2025.https://single-market-economy.ec.europa.eu/sectors/raw-materials/areas-specific-interest/critical-raw-materials/critical-raw-materials-act_en.
Kenichi Doi Senior Research Fellow
Senior Research Fellow of the China Group at the Institute of Geoeconomics (IOG). Doi specializes in China and the world (geoeconomic issues, such as development finance and emerging technologies), and global governance in the social development sectors, including education and health. He graduated from the University of Kitakyushu with a B.A. in International Relations (Contemporary China Studies) and a Master of Public Policy from the University of Tokyo. Doi joined the Japan International Cooperation Agency (JICA) in 2008, where he worked on the implementation of the Japanese government’s foreign aid to China at the JICA Beijing Office and conducted financial investments in economic and social infrastructure, sovereign credit risk analysis and research on China’s development cooperation with the Global South at the Africa Department. In 2018, he began his doctoral studies in the Department of Education Economics at Peking University in China, where he received his PhD in Public Policy in 2022. Doi served as a senior researcher and advisor at Diinsider Co., Ltd, a China-based international development consultancy, and as an adjunct researcher at the Center for the Study of International Cooperation in Education, Waseda University, before being appointed to his current position in August 2024. His research has been published in books by international publishers, including Routledge and Springer Nature, as well as in international peer-reviewed journals such as Development Policy Review, Higher Education Research & Development, Public Health Action, and Compare. [Concurrent Positions] Adjunct Researcher, Center for the Study of International Cooperation in Education, Waseda University, Japan. (2023-Present) Visiting Lecturer, Department of International Business and Management, Kanagawa University, Japan. (2025-2026).
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