AUKUSの先にあるインド太平洋の有機的同盟協力
他方、本報告書は公表後、長射程の精密誘導兵器の取得に注力するということのほか、必ずしも大きな注目を集めているわけではない。同年3月、豪州がこれに先立って米国及び英国と共に発表した攻撃型原子力潜水艦(攻撃原潜)を取得するための安全保障協力枠組みであるAUKUS(オーカス)の具体的計画が大きく取り上げられたのとは対照的であると言える。
しかし、いくらその政治的、軍事的インパクトが大きいとは言え、攻撃原潜という個別兵器の取得がそれを用いた国防戦略よりも先に発表され、またより大きく注目されるというのは、目的の前に手段を議論しているという意味で、一見すると倒錯した構造である。しかし、そうした逆転現象は、AUKUSの持つ戦略的意義が、豪州の国防戦略のみにはとどまらない広域性を宿していることの証左でもある。
本稿では、豪州の国防戦略見直し報告書の発表を受けて、AUKUSに基づく攻撃原潜の取得が豪州の国防戦略にとってどのような意味を有するのか、それが米国の戦略目標やインド太平洋地域の安全保障とどのような関係にあるのか、そしてそれらを踏まえ、日本が果たすべき役割は何かについて論じてみたい。
本稿は、Foresight(フォーサイト)にも掲載されています。
https://www.fsight.jp/articles/-/49785
非核国・豪州が攻撃原潜を保有することの特異性
2023年3月に豪英米3カ国首脳が米国サンディエゴ海軍基地に集って発表した計画においては、①2027年以降の米英攻撃原潜の豪州へのローテーション展開、②2030年以降の5隻までの米国製バージニア級攻撃原潜の豪州への売却、③3カ国の技術を用いたAUKUS級攻撃原潜の2030年代後半以降の英国への導入と2040年代初頭における豪州への導入という3段階の協力が示されている。豪軍要員の米英海軍への配属、米英原潜の豪州への定期的な寄港、豪州における造船基盤の立上げ支援など、豪州が攻撃原潜を製造し、運用することが可能となるための協力も掲げられた[1]。
現在、攻撃原潜を保有しているのは、米英仏中露印の核保有6カ国のみであり、非核国が攻撃原潜を保有したことはない。それは、原潜製造技術が高度であることに加え、攻撃原潜の運用が、核の3本柱(nuclear triad)の一翼を担う戦略原潜(弾道ミサイル原子力潜水艦=SSBN)と密接に結び付いていることにもよる[2]。
戦略原潜は、動力が原子力であり長期間海中で運用できるため、これを護衛したり、あるいは敵の戦略原潜に対処するためには、同様に原子力推進の攻撃型潜水艦が望ましい。このため、攻撃原潜は、従来、核戦力の運用と密接に関連するものとして、核保有国によって運用されてきたのである。この観点からは、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を運用しない非核国の豪州が攻撃原潜を導入するのは異例と言える。
拒否的防衛力の一部を構成する攻撃原潜
豪州の攻撃原潜を用いた運用構想を考察するためには、まず、豪州の国防戦略の変化に注目する必要がある。
この点、国防戦略見直し報告書は、豪州の国防戦略を、地域における低強度の脅威に独力で対処することを念頭に置いた「大陸防衛(Defence of Australia)」から、大国間の競争から生じる脅威に対処し、インド太平洋における力の均衡の維持に寄与できるような「国家防衛(National Defence)」へと転換する必要性を論じた。米国の力の相対的な低下と中国のインド太平洋地域における軍事的伸張によって生じた安全保障環境の変化により、豪州がこれまで享受してきた地理的・時間的な緩衝が失われ、軍事的な即応性が求められるようになったとの認識があるためだ。
そして、この転換のためには、接近阻止・領域拒否(A2/AD)能力の獲得を通じて敵の力による支配を食い止める「拒否的戦略」が必要だとした。さらに、拒否的戦略を実現するための戦力態勢は、従来の低強度紛争に独力で対処し得るバランスの取れた戦力モデルから、最も重大なリスクに焦点を絞った戦力モデルに変革すべきであるとし、特に、長距離・長期間の運用が可能な海中戦能力や長射程打撃能力、敵の海上優勢を拒否するための能力などを重視している。攻撃原潜は、こうした拒否的戦略の一部を構成し、対潜戦や、搭載するミサイルにより長距離打撃の手段を提供するものとして位置付けられている[3]。
振り返れば、豪州の第二次大戦後の国防戦略は、米国と共にベトナム戦争など地域の紛争に介入し、遠方で脅威の南進を防ぐことを目的とした「前進防衛(Forward Defence)」であった。しかしこれは、1970年代の米中和解以降の国際安全保障環境の変化を受けて徐々に転換し、1986年に発表された「豪州防衛能力見直し」報告書(「ディブ・レポート」)により、緩和された脅威認識の下、豪州本土の防衛を主眼とする拒否的戦略を通じた「大陸防衛」にとって代わられた[4]。
今回の「国家防衛」概念は、中国の脅威増大を背景とし、かつ、米国等と協力しつつ、より遠方で脅威の阻止を試みる点において「前進防衛」と類似した方向性を有していると言えなくもない。その一方で、地域の共産主義化が懸念された冷戦期とは異なり、長距離打撃力等により、増大する海上、海中、航空領域における脅威を遠方から拒否することに重点が置かれており、必ずしも「前進防衛」に回帰したわけではないことに留意する必要がある。
むしろ、今回の豪州の文書は、日本政府が2022年12月に発表した戦略3文書の概念や記述と類似している。国家安全保障戦略と国家防衛戦略では、10年後までに強化する防衛力として「より早期かつ遠方で侵攻を阻止・排除する」ことが目的として掲げられ、国家防衛戦略と防衛力整備計画では、スタンド・オフ防衛能力等を活用し、「非対称的な優勢を確保できるようにする必要がある」とされている。これらは、今般の豪州報告書が長距離打撃力や「非対称的な強み(asymmetric advantage)」の獲得を目指していることと軌を一にしたアプローチである。
中国の増大する海空脅威に対応するため、日豪両国の戦略文書では、長距離ミサイル、海中戦など特定の分野を通じて非対称的に、かつ、遠方でこれを減殺する能力が重視されているのである。
豪州の防衛を超えた広域性
国防戦略見直し報告書の記述を踏まえれば、AUKUSを通じて取得される攻撃原潜は、一見すると豪州の国防戦略の中に体系的に位置付けられているように見える。報告書では、敵の「北部ルート(northern approaches)」を通じた戦力投射を拒否することの重要性が強調されているが、例えば、豪州西部の都市パース周辺のスターリング海軍基地から豪州北部が3,400kmも離れていることを踏まえると、高速で長期運用能力に優れる原潜の導入は、A2/AD能力の長距離化という豪州の目標とも整合的である。2016年に現行コリンズ級潜水艦の後継プロジェクトとして仏企業との共同開発が決定され、日本のそうりゅう型潜水艦が採用されなかった際も、その航続距離の短さが弱点の一つとして指摘されている[5]。
他方で、豪州がその国防戦略目標を達成するため、攻撃原潜の取得やそれに必要な資源の投下が最も効率的な選択肢だったのかは、必ずしも自明ではない。確かに、豪州北部は、主要都市や産業基盤が所在する豪州南東部や南西部から離隔しているため、北部ルートからの脅威に対応するには、長期間運用可能な原潜の取得には強みがある。一方で、白紙的には通常動力の潜水艦を取得しつつ、潜水艦の運用拠点を北部に置く案もあり得たはずであり、戦略的・財政的にいずれの案が優れているのかを比較検討するのが、新たな防衛装備品導入に係る代替案分析の定石であろう。
この点、確かに、産業基盤に乏しい北部に原潜の運用・整備拠点を置くには新たな投資を必要とし、経済的な波及効果の点でも、南部や西部の方がメリットは大きいと思われる。また、中国の中距離ミサイルの脅威を踏まえると、拠点を南方にとどめておくことは戦略的縦深性の確保にもつながる。
しかしながら、攻撃原潜の取得経費として、最大で3,680億豪ドル(約34兆円、豪州の国防費の7倍以上)を要すると伝えられていることを踏まえると、北部における拠点整備と戦力の分散、防空能力の強化の組合せにより、攻撃原潜の導入と同様の戦略的効果を通常動力の潜水艦の更新を通じて獲得することが本当に不可能だったのか、疑問も残る。また、3月に発表されたAUKUSの具体的計画が、米国製バージニア級攻撃原潜と新たに開発するAUKUS級攻撃原潜という2種類の攻撃原潜の取得を伴う複雑な計画であることを加味すれば、費用が更に高騰し、計画が遅延していく可能性もある。そうなれば、そうしたプロジェクトを数十年にもわたって継続していくために必要な政治的意思を保持していけるかについても不透明さが残る[6]。
豪州の国防戦略において、攻撃原潜の果たす役割は大きく、戦略目標との関係で整合的に位置付けることは可能である。しかしそれは、攻撃原潜が豪州の防衛にとって十分条件ではあっても、不可欠な必要条件であったことを自動的に意味するわけではない。この辺りが、首相経験者も含めて、豪州国内から原潜計画への批判が持ち上がっている要因であり[7]、また、AUKUSが豪州の防衛にはとどまらない広域的な戦略性を含意している所以であろう。
米国にとっての戦略的意味は?:核抑止力の信頼性向上のための補完戦力
では、豪州による攻撃原潜の取得は、米国にとってはどのような戦略的意味を有するだろうか。米国によるAUKUSの発表では、インド太平洋地域の安全と安定への貢献、抑止力の強化という一般的な目標に言及しているものの、中国の脅威との関係で、具体的な戦略的意義を公に明らかにしているわけではない。
一方、2021年9月に豪英米3カ国がAUKUSの立上げを表明した2カ月後の11月に米国防省が発表した中国軍事力年次報告書においては、前年までの同報告書にはない表現が見られた。それは、かつて冷戦期に米国が旧ソ連の戦略原潜の活動海域(バレンツ海とオホーツク海)を指すため用いていた「バスティオン(bastion)」という用語である。2021年版中国軍事力報告書はこれを、射程14,000kmに及び、米国本土に到達するとされるSLBM「JL-3」を搭載した戦略原潜の活動海域を指すために用いており、南シナ海と渤海がそれに当たり得る旨言及している[8]。
仮に南シナ海が米国首都まで到達し得るJL-3を搭載した戦略原潜の「バスティオン」となり、埋め立てた地形への地対艦、地対空ミサイルなどの配備を通じて海域への米国水上艦艇、航空機の侵入が阻止されれば、中国は、米国の先制的な対兵力攻撃からも残存し得る非脆弱性を持った核の第二撃能力を保持することになる。そうした相互確証破壊につながるような状況は、米中の戦略核戦力レベルでの安定をもたらし得る一方で、台湾有事など通常戦力レベルでの中国のより攻撃的な軍事行動を誘発するとともに、米国の同盟国への拡大抑止を弱める可能性がある。
これらを踏まえれば、AUKUSを通じて豪州が取得する攻撃原潜に、中国による南シナ海のバスティオン化と、非脆弱な第二撃能力の完成を妨げる役割を米国が期待しているとしても不思議ではない。もっとも、豪州が攻撃原潜に期待する役割は、敵を豪州大陸に近付けないためのA2/AD能力であり、海中戦のみならず、ミサイルの搭載による長距離打撃力オプションとしての機能も求めている[9]。したがって、豪州が、更に北進して南シナ海のバスティオンを脅かすところまでを視野に入れているとは限らない。このため、米豪双方は、AUKUSに関するそれぞれの目標が完全に一致してはいないことを理解しつつ、その目標に地理的な重なりがあることを踏まえて計画を進めているのだと考えられる。
一方、中国は、2020年代にはJL-3を搭載可能な新型戦略原潜の建造に着手するとされており、豪州がAUKUS級潜水艦を導入する2040年代まで待っていたのでは、このような戦略目標は達成できない。したがって、2027年以降の米英攻撃原潜の豪州寄港と、2030年以降の豪州による米バージニア級攻撃原潜の取得が計画されているのは、いわばそれまでの「つなぎ」の措置が必要との認識に基づくものだろう[10]。
この点、米国バージニア級原潜については、米国の建造能力を大幅に拡張しない限り、米国自らが運用する場合と、豪州に3~5隻売却して豪州が運用する場合とで、その潜水艦の総数が変わるわけではない。ただし、豪州がこれを取得すれば、米国が潜水艦の運用拠点を有するグアムやハワイからの東方面のみならず、南方からも南シナ海にアプローチすることが可能となり、中国に南シナ海での2正面作戦を強いることができる。そうした地政学的観点からは、米国から豪州への攻撃原潜の売却は、一定の合理性を持ち得る。
AUKUSが持つ「日本にとっての意義」
しかしここで一つ問題が生じる。それは、豪州へのバージニア級の売却により、米国自身が保有する攻撃原潜の総数が減り、台湾有事などにおける西太平洋での海中戦能力への影響が生じる可能性である[11]。もっとも、現在西太平洋(ハワイ及びグアム)に配備されている攻撃原潜は15隻であり、米国本土(東海岸及び西海岸)の配備数の方が多いので、豪州に売却する分の穴埋めは米国本土配備のものから差し引かれて調整される可能性が高い[12]。しかし少なくとも、この計画が米国の攻撃原潜の総数に影響を与えることは間違いないだろう。
このことは、日本にとっても重要な意味を持つ。中国が強みを持つ対艦・対空ミサイルの脅威を前に、台湾有事においてその活動が制約されるおそれのある水上艦艇や航空機とは異なり、海中戦においては、いまだ米国に強みがあるとされている。このため、海中から中国の軍事行動を拒否する能力の要となる攻撃原潜の減少は、台湾有事における米国の対中抑止力・対処力に少なくない影響を与える可能性があるのである。
一方で、中国による南シナ海のバスティオン化を妨げる潜在力を持つ豪州攻撃原潜の取得は、米国の拡大抑止の信頼性を補完し得るものであり、日本はそこから裨益する立場にもある。
このため、インド太平洋における広域での対中抑止力を考えた場合、西太平洋における海中戦能力を棄損することなく、南方における豪州のそれを高めることが、その双方から利益を得るであろう日本にとって、極めて重要となる。
日本を加えた「4カ国海中戦協力」の必要性
そうであれば、その能力ギャップを埋めるため、日本が果たすべき役割は大きい。もちろん、日本が豪州を真似て攻撃原潜を取得する必要は全くない。豪州が置かれた地理的環境とは異なり、日本が巻き込まれる可能性のある台湾有事は、日本の近傍で起こる紛争である。このため、原潜でなければ運用上不都合が生じるわけでは必ずしもなく、引き続き、通常動力の潜水艦能力の拡充に努めることが賢明だと考えられる。
しかし同時に、圧倒的な中国の軍事力に対して劣勢な立場にある日本としては、国家防衛戦略や防衛力整備計画が掲げるとおり、無人アセットなどを効果的に活用し、「非対称的な優勢」を確保していく必要がある。その観点からは、将来の非対称戦の要となる可能性の高い無人水中航走体(UUV)の大規模な開発・導入に、喫緊の課題として取り組む必要がある。
そこで注目すべきなのが、AUKUSの「第二の柱(Pillar II)」としている新技術に関する協力である。2021年9月の豪英米3カ国の共同声明では、豪州による攻撃原潜の取得に加え、サイバー能力、人工知能(AI)、量子技術、新たな海中能力発展のための3カ国協力を表明している[13]。そして、2022年4月に3カ国が発表したAUKUSの進捗状況では、自律型潜水艇に関するプロジェクトや、測位、航法等に用いる量子技術における協力の推進に言及している[14]。これらは今後のUUVの開発にとって要となる技術である。そうであれば、この「第二の柱」は、日本も加えて4カ国の枠組みとすることが望まれる。
幸いにして、日本は、防衛省が進める安全保障技術研究推進制度の下での研究助成により、水中通信やセンシング、自律航法等に関する先端技術に地道な投資を行ってきた(表1参照)。
経済安全保障推進法に基づく経済安全保障重要技術育成プログラムにおいても、類似の分野に関する技術育成の取組がある(表2参照)。これらを土台にして「第二の柱」に加わることで、日本がUUV技術協力にとって不可欠な役割を果たすことができるかもしれない。
また、技術開発のみならず、海中戦能力の運用に関しても、インド太平洋広域での連携を議論すべき段階に来ているように思われる。米国の広域的な海中能力に加え、AUKUSにより豪州が攻撃原潜を取得し、英国も攻撃原潜を展開し、さらに日本がUUVの開発に役割を果たすとなれば、海中領域において、より広範な多国間協力の戦略を構想するための協議が必要となるだろう。
AUKUSに端を発する同盟国・パートナー国間の協力の進化は、従来の二国間同盟に基づく米国の「ハブ・アンド・スポークス」同盟構造から、より有機的な多国間連携の時代に転換する潜在性を有しているのかもしれない。
(Photo Credit: 代表撮影/AP/アフロ)
注
- [1]The White House, “Fact Sheet: Trilateral Australia-UK-US Partnership on Nuclear-Powered Submarines” (March 13, 2023), https://www.whitehouse.gov/briefing-room/statements-releases/2023/03/13/fact-sheet-trilateral-australia-uk-us-partnership-on-nuclear-powered-submarines/.
- [2]核の3本柱とは、相手国の首都などの戦略的な目標を打撃できる長射程の核搭載手段である、SLBMを搭載する戦略原潜、大陸間弾道ミサイル(ICBM)及び戦略爆撃機のことを指す。このうち、戦略原潜は、海中で運用されるため、敵の先制攻撃からの脆弱性が低い「第二撃能力」として、安定的な核抑止力の中核を形成している。
- [3]Australian Government, National Defence: Defence Strategic Review (April 2023), 23-57, https://www.theaustralian.com.au/wp-content/uploads/2023/04/NationalDefence-DefenceStrategicReview.pdf.
- [4]Paul Dibb, Review of Australia’s Defence Capabilities: Report to the Minister for Defence (March 1986), 1-17.
- [5]「焦点:日本敗れ潜水艦「ごうりゅう」幻に、仏勝利の裏側」『ロイター』(2016年4月28日)、https://jp.reuters.com/article/submarine-australian-navy-idJPKCN0XP1BX。
- [6]Christopher Preble, Zack Cooper and Melanie Marlowe, “Is AUKUS Flawed by Design?”, Podcast – Net Assessment, War on the Rocks (March 15, 2023), https://warontherocks.com/2023/03/is-aukus-flawed-by-design/.
- [7]「豪首相、AUKUS原潜計画の必要性訴え 元首相らの批判受け」『ロイター』(2023年3月16日)、https://jp.reuters.com/article/usa-britain-australia-idJPKBN2VI0AN.
- [8]Office of the Secretary of Defense (OSD), U.S. Department of Defense, Military and Security Developments Involving the People’s Republic of China (CMPR) 2021 (November 2021), 91.
- [9]Australian Government, Defence Strategic Review, 56.
- [10]またそもそも、現行のコリンズ級通常動力潜水艦の退役までの「つなぎ」としても必要である。
- [11]Zack Cooper, “AUKUS: Flawed by Design?”, AEIdeas (March 14, 2023), https://www.aei.org/foreign-and-defense-policy/aukus-flawed-by-design/.
- [12]Ashley Townshend, “The AUKUS Submarine Deal Highlights a Tectonic Shift in the U.S.-Australia Alliance”, Commentary (Carnegie Endowment for International Peace, March 27, 2023), https://carnegieendowment.org/2023/03/27/aukus-submarine-deal-highlights-tectonic-shift-in-u.s.-australia-alliance-pub-89383.
- [13]The White House, “Joint Leaders Statement on AUKUS” (September 15, 2021), https://www.whitehouse.gov/briefing-room/statements-releases/2021/09/15/joint-leaders-statement-on-aukus/.
- [14]The White House, “Fact Sheet: Implementation of the Australia – United Kingdom – United States Partnership (AUKUS)” (April 5, 2022), https://www.whitehouse.gov/briefing-room/statements-releases/2022/04/05/fact-sheet-implementation-of-the-australia-united-kingdom-united-states-partnership-aukus/.
地経学ブリーフィング
コロナウイルス後の国際政治と世界経済の新たな潮流の兆しをいち早く見つけ、その地政学的かつ地経学的重要性を考察し、日本の国益と戦略にとっての意味合いを精査することを目指し、アジア・パシフィック・イニシアティブ(API)のシニアフェロー・研究員を中心とする執筆陣が、週次で発信するブリーフィング・ノートです(編集長:鈴木一人 地経学研究所長、東京大学公共政策大学院教授)。
おことわり:地経学ブリーフィングに記された内容や意見は、著者の個人的見解であり、公益財団法人国際文化会館及び地経学研究所(IOG)等、著者の所属する組織の公式見解を必ずしも示すものではないことをご留意ください。
主任研究員
防衛省で総合職事務系職員として16年間勤務し、2022年9月から現職。2007年防衛省入省。2009年から防衛政策局国際政策課で米国以外の国では初となる日豪物品役務相互提供協定(ACSA)の国内担保法を立案。2014年から2016年まで外務省国際法局国際法課課長補佐として、平和安全法制の立案や武力行使に関する国際法の解釈を実施。2016年から2019年まで防衛装備庁装備政策課戦略・制度班長として、防衛装備品の海外移転の促進、ウクライナへの装備支援でも活用された外国軍隊への自衛隊の中古装備品の供与を可能とする自衛隊法規定の立案、防衛産業政策などを主導。2019年から2021年まで整備計画局防衛計画課業務計画第1班長として、陸上自衛隊の防衛戦略・防衛力整備、防衛装備品の調達を統括。2021年から2022年まで防衛政策局調査課戦略情報分析室先任部員(室次席)として、ロシアのウクライナ侵略、中国の軍事動向を含む国際軍事情勢分析を統括。 2007年東京大学教養学部卒、2012年米国コロンビア大学国際関係公共政策大学院(SIPA)修士課程修了。
プロフィールを見る