Books /
Documents

書籍・報告書

地経学研究所の研究者たちが執筆を務めた、書籍・報告書を紹介します。

著者:

石川雄介、ディクソン藤田茉里奈、貝塚沙良

発行者:

地経学研究所

初版:

2024年11月20日

偽情報と民主主義:連動する危機と罠
(地経学研究レポートNo. 2)

「選挙イヤー」と呼ばれる2024年。偽情報の脅威は一段と増し、公正な選挙の実施を可能とする解決策が求められている。偽情報はAIなどの新興技術の発達によってさらに巧妙化しており、社会の分断を助長するような、民主主義国家を根本から揺るがす危険が潜在する。本報告書はハンガリー、米国、英国の3か国における偽情報の現状、政策的対応、そして偽情報が与える影響について分析する。最後に、日本における偽情報の現状を概説すると共に、事例研究に基づき、日本へ対する5つの政策提言をおこなう。

目次
・序章:偽情報と民主主義
・第1章 ハンガリー:メディアへの影響力強化と偽情報
・第2章 米国:不信が事実よりも勝る時
・第3章 英国:『エンゲージメントの罠』と偽情報
・終章 日本:地方選挙と災害に見る偽情報の流布と対策
要約版を読む
国際政治経済学[第2版]

著者:

田所昌幸、相良祥之

発行者:

名古屋大学出版会

初版:

2024年6月20日

国際政治経済学[第2版]

政治学と経済学の間で専門分化が進む一方、今日の世界では、政治と経済がいっそう密接に結びついている。その広大な領域といかに向き合うのか ——。社会科学の古典や歴史的知見に学びつつ、大国間の角逐が激化する時代のエコノミック・ステートクラフトの動向も織り込んで改訂した決定版入門書。

関連リンク

著者:

国際文化会館地経学研究所

発行者:

東洋経済新報社

初版:

2024年5月15日

地経学研究所編「経済安全保障とは何か」

新冷戦下における米中・日米・日中関係、デジタル・サイバー、エネルギー、健康・医療、生産・技術基盤。新冷戦下における「経済安全保障」のかたちとは。論点を整理し、日本がとるべき国家戦略について分析・提言する。

目次
・序章 なぜ、今、経済安全保障なのか(船橋洋一)
・第1章 経済安全保障とは何か(鈴木一人)
・第2章 国家戦略としての経済安全保障(細谷雄一)
・第3章 日米関係と経済安全保障(神保謙)
・第4章 デジタル・サイバー安全保障(村井純)
・第5章 経済安全保障とエネルギー(エネルギー安全保障)(柴田なるみ)
・第6章 健康・医療領域の経済安全保障(相良祥之)
・第7章 国際経済と経済安全保障(大矢伸)
・第8章 安全保障生産・技術基盤(尾上定正)
・終章 日本の経済安全保障はどうなるのか(細谷雄一)
・補論1 経済安全保障100社アンケート(富樫真理子)
・補論2 海外から見た日本の経済安全保障の議論(越野結花)
要約版を読む
関連リンク

著者:

鈴木均

発行者:

中公新書

初版:

2023年11月21日

自動車の世界史-T型フォードからEV、自動運転まで

19世紀末、欧州で誕生した自動車。1908年にT型フォードがアメリカで爆発的に普及したのを機に、各国による開発競争が激化する。フォルクスワーゲン、トヨタ、日産、ルノー、GM、現代、テスラ、上海汽車――トップメーカーの栄枯盛衰には、国際政治の動向が色濃く反映している。本書は、自動車産業の黎明期から、日本車の躍進、低燃費・EV・自動運転の時代における中国の台頭まで、100年の激闘を活写する。

目次
・序章  自動車産業の夜明け
・第1章 大衆車普及への道-終戦と高度成長
・第2章 貿易摩擦の時代-省燃費化のスタートからスーパーカー・ブームまで
・第3章 狂乱の80年代-日本車の黄金時代と冷戦終結
・第4章 グローバル市場の誕生-台頭する新興国と日本の「衰退」
・第5章 中国の台頭とCASE-エコカー・電動化・自動運転の波
・第6章 失われた40年か、ブレークスルーか-テロとの戦い、気候変動、コロナ危機
関連リンク
The Transformation of the Liberal International Order

著者:

Yuichi Hosoya (編集), Hans Kundnani (編集)

発行者:

Springer; 1st ed.

初版:

2023年10月25日

The Transformation of the Liberal International Order

日本、欧州、米国を含むインド太平洋諸国が、アジア太平洋地域および世界における自由主義的国際秩序(LIO)を維持・発展、そして民主主義の基準やルールに基づく規範をどのように推進することができるのかについて考察を加える。

目次
・Introduction: Japan and the Reform of the Liberal International Order (Yuichi Hosoya)
・American Strategy and the Liberal International Order (Zack Cooper)
・East Asia, Europe and the High Sea: The Geostrategic Trinity of the U.S.-Led Order (Luis Simón)
・The EU’s Connectivity Strategy 2.0: Global Gateway in the Indo-Pacific (Maaike Okano-Heijmans)
・Germany’s Indo-Pacific Turn: Towards a Contribution to the Rules-Based Order? (Alexandra Sakaki)
・France’s Indo-Pacific Approach: Salvaging the Rules-Based Order and Staying Relevant (Céline Pajon)
・India, the Quad, and the Liberal International Order (Dhruva Jaishankar)
・Countering Chinese Economic Coercion and Corrosive Capital in Southeast Asia (Nithin Coca)
・The Challenge of China for the Liberal International Order (Richard McGregor)
・Northeast Asia’s Energy Transition–Challenges for a Rules-Based Security and Economic Order (Kun-Chin Lin, Tim Reilly)
・The Liberal International Order and Economic Security (Kazuto Suzuki)
・The Future of the Liberal International Order (Hans Kundnani)
関連リンク
各国防衛産業の比較研究 -自律性、選択、そして持続可能性-(地経学研究レポートNo. 1)

著者:

尾上定正、小木洋人、井上麟太郎

発行者:

地経学研究所

初版:

2023年10月30日

各国防衛産業の比較研究 -自律性、選択、そして持続可能性-(地経学研究レポートNo. 1)

戦略三文書を受けて防衛力の抜本的強化が進められる一方で、日本の防衛産業に対する危機感が示されている。その要因や課題は何なのか。現在提示されている解決手法は適切なのか。日本や海外の事例を比較研究することにより、日本の防衛産業政策のあるべき方向性を考察する。

目次
・序章「問題の所在/手法と構成/防衛産業政策の3つの歴史的展開」
・第1章 日本:選択なき投資の陥穽
・第2章 米国:「民主主義の兵器庫」としての利得と負担
・第3章 英国:選択的自律性と海外需要の追求
・第4章 オーストラリア:ミドルパワー国防産業の苦悩
・第5章 韓国:防衛需給のギャップ・フィラー
・第6章 イスラエル:イノベーション力と国際市場における不可欠性
・終章 政策提言のまとめ
要約版を読む

著者:

板橋拓己(編)妹尾哲志 (編)
(分担執筆:鈴木均)

発行者:

ミネルヴァ書房

初版:

2023年06月30日

現代ドイツ政治外交史「第8章 統一ドイツの経済的・軍事的「離陸」と福祉国家の縮減――シュレーダー政権、1998~2005年」

ナチの全体主義と第二次世界大戦の敗戦を経て、戦後ドイツは、冷戦のなか分断国家として再出発した。そしていまや東西統一を果たし、ヨーロッパの中心的な存在となっている。いかにしてドイツは、経済復興や再軍備、ヨーロッパ統合、戦争責任や賠償、さらには社会保障や環境保護などの課題に取り組んだのか。本書は、歴代首相のリーダーシップ、そして政党政治の展開を軸にして、戦後ドイツ政治の70年の歩みを描き出す。

関連リンク
CLOSE