選挙プロパガンダ2024 米国大統領選をめぐる偽情報とソーシャルメディア

選挙プロパガンダ2024 米国大統領選をめぐる偽情報とソーシャルメディア
2024年は60か国以上で国政選挙が行われる、選挙の年である。台湾、インドネシア、韓国、インド、欧州議会、英国など、あわせれば世界人口の半分以上がみずからの代理人たる政治家を選出する。

なかでも重要なのが「現存する世界最古の民主主義」米国の大統領選挙だ。政治的分極化が極まり、価値観の多元化が進んだ米国の大統領選は、熾烈さを増している。

多くの民主主義国で権威主義やポピュリズムの風が強まるなか、民主主義がさらに後退を迫られるのか、あるいは逆風に立ち向かい民主主義が強靭さを示すのか。米国の大統領選挙および連邦議会選挙が「自由で公正な選挙」として実施されるか否かが、これからの国際秩序のありように大きな影響をもたらす。

その米国を中心に、世界の選挙は、誤情報、偽情報、事実だが悪意のある情報(misinformation, disinformation, malinformation: MDM)、そして陰謀論を駆使した選挙キャンペーン、すなわち「選挙プロパガンダ」の脅威にさらされている。権威主義国からの選挙干渉は引き続き問題だが、いまの米国社会で票を集めるべく展開される、正当性を欠いた国内の選挙プロパガンダこそ「自由で公正な選挙」の敵である。
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プロパガンダ

「政治的宣伝」としてのプロパガンダが初めて実践されたのは、総力戦となった第一世界大戦であった。米国でプロパガンダに参画したエドワード・バーネイズは1928年、その名も『プロパガンダ』という本を書く。バーネイズは、大衆を動かすにはプロパガンダが必要であり、人々が多様な価値観を持つ民主主義でこそプロパガンダが賢く用いられるべきと説いた。バーネイズはプロパガンダをPR(Public relations)と言い換え、その手法をプロセスに落とし込んだ。

しかし、1930年代にヒトラーとスターリンがプロパガンダを活用する。英米は、みずからが手法として確立させたプロパガンダと対峙することになったのである。第二次世界大戦以降、プロパガンダは、目的や手法において正当性を欠く政治的宣伝として、ネガティブに受け止められるようになった。

戦後、米大統領選は世界最大のPRの戦場となった。膨大な資金がPRに投入され、テレビの登場など、マスメディアや情報技術の進展とともにPRの手法も進展した。

マスメディア中心の大統領選挙キャンペーンにソーシャルメディアを持ち込み、大統領選に勝利したのが2008年と2012年のバラク・オバマ陣営であった。そして2016年には、ドナルド・トランプ陣営が偽情報や悪意のある情報を駆使した選挙キャンペーンを展開し大統領選を勝ちあがった。選挙中にはケンブリッジ・アナリティカ(CA)社がFacebookから研究用として米国ユーザーのデータを不正取得し、その属性にあわせ、ヒラリー・クリントン候補を貶めるターゲティング広告を大量に投下した。

トランプは選挙プロパガンダを活用して大統領に就任した。米国の民主主義は、1930年代以来ふたたび、プロパガンダという諸刃の剣により深い傷を負うことになった。

選挙プロパガンダ2024

第1次トランプ政権は一期しか続かず下野した。2022年の中間選挙では共和党候補が軒並み敗北し、民主党が健闘した。しかし2024年の大統領選では、共和党の保守強硬派、なかでもトランプが優勢である。アイオワ州党員集会ではトランプが圧勝した。

トランプが初めて大統領選を勝ってから8年。選挙プロパガンダをめぐる状況は深刻さを増している。

第一に、AIの飛躍的な発展により偽情報の波及力が強まった。そもそも米大統領選において、誤解を招く情報、悪意のある情報を使った対立候補へのネガティブキャンペーンが繰り広げられること、それ自体は目新しいことではない。2016年にCA社が投下したFacebook広告では、ヒラリー・クリントンが肺炎のため咳をしながら9/11式典を途中退席する様子を繰り返す動画が使われた。それでも、これは本物の動画の切り取りであった。しかし、生成AIの社会実装により、まったくの偽動画や偽音声でも、本物そっくりなディープフェイクを簡単に作成することができるようになってしまった。昨年、共和党全国委員会がバイデン政権を批判するドラマティックなネガティブCMを、全編、生成AIで作成したことが話題になった。精巧な偽動画やフェイクニュースが、ソーシャルメディアのみならず、新聞やテレビ、ケーブルテレビなどマスメディアでも話題になり、選挙キャンペーンで繰り返し使われれば、有権者の投票行動にも影響が及ぶ。

さらに9月以降の本選挙では、接戦州のなかでも、郡単位での勝負になると見られている。生成AIにより、接戦州、接戦郡の有権者をターゲットに、その州・郡でとりわけ問題になっている事柄をテーマにしたディープフェイク動画やフェイクニュースが流布するリスクがある。しかも偽動画や偽記事の数は数千本レベルの規模になるかもしれない。こうした「ディープフェイクの飽和攻撃」は、全ての接戦郡でおこなわれると選挙結果に重大な影響をもたらす可能性があり、真剣に想定すべき脅威である。

第二に、偽情報が流布するプラットフォームとして、Facebook、YouTube、X、Instagram、TikTokなど主要ソーシャルメディアの利用が着実に拡大している。米国で政治的分極化が加速してきた要因として、これまでFOXやCNNなど主要ニュースメディア、そしてケーブルテレビのニュースの党派性が指摘されてきた。しかしピュー・リサーチ・センターの調査によれば、米国民がニュースをテレビで見る頻度は減ってきている。2023年10月時点で、ニュースをテレビで「頻繁に」見ているのは米国民の三分の一に過ぎない。他方で、ニュースをデジタルデバイスで「頻繁に」見ているのは米国民の半数を超える。ソーシャルメディアの規模を評価する指標として一般的なMAU(月次アクティブユーザー)を見ると、トランプがTwitterを大統領選に活用していた2016年1-3月期のTwitterのMAUは世界で3.1億ユーザーであった。イーロン・マスク氏の買収後、XのMAUは2023年12月時点、世界で5億ユーザーにまで増えた。米国だけでも9500万ユーザーに達している。また定期的にニュースを見るソーシャルメディアとして、いまだにXとFacebookは人気だが、ニュース閲覧の利用はやや減少傾向にある。その代わりTikTokの利用が急上昇しており、いまやTikTokユーザーの43%はTikTokで定期的にニュースを見ている(と認識している)。

つまり、米国の有権者はニュースを新聞やテレビといったマスメディアではなく、ソーシャルメディアを通じて見るようになりつつある。これは有権者が、マスメディアが取材・編集した情報よりも、政治家や政治資金団体の発信、そして不特定多数の人々の情報に接する時間が増えたことを意味している。

さらにFacebookが発明した「ニュースフィード」は縦にスクロールするだけで次々と新しいコンテンツが出てくるし、「いいね」はコンテンツを発信するモチベーションを高め、中毒性がある。良質なコンテンツ提供者が増え、コンテンツの消費者の滞在時間が増える好循環とともにネットワーク外部性が生じた。滞在時間が増えれば広告による収入が増える。ソーシャルメディア事業者はさらに人々の滞在時間を獲得すべく、使いやすさ(UI/UX)に磨きをかけている。利用データに基づき、ユーザーが見たいであろうコンテンツを多く表示するアルゴリズムが、日々改善されている。多くのユーザーが知らず知らずのうちに価値観の似た者同士で交流し、共感し合うことにより、特定の意見や思想が増幅されて影響力をもつ、つまり「エコーチェンバー」に引き込まれている。

第三に、ソーシャルメディアの不正コンテンツ削除について、プラットフォーム事業者によって対応に明らかな差が生じつつある。不正コンテンツの監視や削除は、事業者の管轄である。事業者として野放図な運営をすればユーザー離れが起きるうえに、適切な対応がなされなければ事業停止に追い込まれるリスクがある。ただし警察や裁判所が違法コンテンツを削除するよう通知しても、事業者の判断で削除に応じない場合もある。権威主義国の政府が、統治者に不利な情報を削除させるよう求めるケースもあるからだ。プラットフォーム事業者にとって政治との距離感は難しい問題である。

それでもTwitter社は2020年5月26日、トランプ大統領が郵便投票をめぐりツイートした偽情報に、事実を確認するよう警告を出し、Twitter社が作成した検証ページへのリンクを追記した。偽情報対策として、こうした正確な情報への「リダイレクト」は、認識を修正させることが期待できる、効果的な手法である。その後、2021年1月6日の連邦議会襲撃事件を受け、Twitterはトランプのアカウントを凍結した。しかしイーロン・マスクの買収後、Xはトランプのアカウントを復活させ、検証ページへのリンクも消えてしまった。

また、主要ソーシャルメディアは不正コンテンツをどれほど削除したか、データを公開してきた。たとえばYouTubeは2023年7月から9月までに800万本以上の動画を削除した。子どもの安全を害するものや危険行為などが多数を占めるが、暴力的過激主義を助長する動画も16万本以上が削除された。一方で、XはTwitter時代の2022年を最後にデータ公表が止まっている。Xになり利用が拡大したのは明らかだが、果たしてどれほど不正コンテンツが削除されているか、よくわからない。

波及力を強めた偽情報、ディープフェイク飽和攻撃のリスク、ニュースメディアとしてのソーシャルメディアの利用拡大、そして不正コンテンツ削除への対応の乱れといった理由から、今年の米大統領選における選挙プロパガンダは、有権者の投票行動に、かつてより深刻な影響をもたらす可能性がある。

もちろん有権者がソーシャルメディアばかり見ているわけではない。候補者の演説を直に聞き、握手することで投票行動が変わることは、大いにあり得る。

それでもなお、米国における選挙プロパガンダが厄介なのは、それが米国のみならず、世界の民主主義に影響を及ぼすからである。これまで米欧の政府やNGOは、新興国や途上国で「自由で公正な選挙」が実施されるよう、大きな役割を果たしてきた。しかし「自由で公正な選挙」の旗手であった米国、そして欧州みずからが偽情報やポピュリズムで痛手を負っている。米欧は、権威主義が忍び寄る新興国や途上国に対し、選挙プロパガンダを是正するよう求める説得力を失いつつある。

選挙プロパガンダ対策

世界で民主主義の後退が懸念される今、あらまほしき姿は、米国が大統領選において、偽情報や誤情報があふれ正当性を欠いた選挙プロパガンダに屈せず、強靭な民主主義を世界に示すことである。

選挙プロパガンダ対策では、正攻法でいえば、以下のような施策を展開する。

・政治指導者が、正当性を欠く選挙プロパガンダに対抗する強い意思を示す

・選挙管理委員会(Electoral Management Body: EMB)が選挙プロパガンダを監視し、法執行機関やサイバーセキュリティ関連機関、ファクトチェックセンター、そしてソーシャルメディア事業者と連携して、偽情報などMDMを迅速に検知する

・ソーシャルメディア事業者は独自のモニタリングや公的機関からの情報提供を受け不正コンテンツを迅速に削除し、要すればアカウントを凍結する

・政府が正しい情報を、国民に伝わる強いメッセージで、マスメディアやソーシャルメディアを駆使し機動的に発信する=戦略的コミュニケーション

・法令に違反する選挙キャンペーンを行った候補者・政治資金団体・政党を取締る

 

しかし、米国において連邦選挙委員会(FEC)は選挙資金の監視機関であり、「自由で公正な選挙」を実施できているかの判断は、州の選挙管理人に委ねられている。つまり米国ではEMBの機能や選挙管理が、州政府や地方自治体に分散している。政府による一元的な選挙プロパガンダ対策が難しい構造にある。州の党派性を反映し、対応にバラつきが出ることも避けられない。

対テロ作戦における過激化対策の経験

そうした構造的な課題を抱える米国だが、連邦政府や州政府がソーシャルメディア事業者と連携し、選挙プロパガンダに対抗すべき、という原則は変わらない。

ここで好事例として思い起こされるべきが、2010年代の対テロ作戦である。テロ組織の情報発信に対抗するカウンター・ナラティブ(counter-narrative)を活用した過激化対策(deradicalization)において、官民連携の取組は、一定の効果を挙げてきた。

アルカイダやISなどテロ組織は、ウェブやソーシャルメディアを通じたプロパガンダを得意としていた。ISがTwitterやYouTube、またWhatsAppなどSNSを通じて拡散した動画は、欧州やマグレブ諸国で若者の心をつかみ、シリアやイラクに向かわせた。もちろんテロリストはイスラムだけではない。2019年3月にはニュージーランドのクライストチャーチで、20代の白人至上主義者がモスクで銃を乱射し51人が亡くなった。犯人がサイバー空間で過激思想に染まっていったことのみならず、襲撃の様子をライブストリーミングしていたことは、ソーシャルメディア事業者に衝撃を与えた。

こうした事態を踏まえ、YouTubeが実施したのが「リダイレクト・メソッド」であった。同じくGoogle傘下のシンクタンクJigsawとともに、テロ行為や過激思想に関連するキーワードで動画を検索したり、テロ組織がアップしたであろう動画にアクセスすると、テロ組織の言説(ナラティブ)の意図や誤りを解説する動画――すなわちカウンター・ナラティブ――にリダイレクトさせた。

ソーシャルメディアにおけるエコーチェンバーは思想の過激化と相性がよい。より過激なコンテンツを求める人々に、どこかのタイミングで冷や水を浴びせ、一瞬でも冷静にさせるコンテンツを見せることは、過激化を止めるために重要である。

RAND研究所がおこなった検証によれば、YouTubeの「リダイレクト・メソッド」はわずか8週間で32万人以上に、一人平均90秒以上、カウンター・ナラティブの動画を見せることができた。それでもISに参加した若者もいたかもしれないが、少なくとも、その予備軍としてテロ組織に夢を見た若者に、直接、訴えかけたという意味では、効果的な取組であったと言える。

さらに、テロや暴力的過激主義につながるコンテンツを排除し、サイバー空間の安全性を高めるべく、政府やソーシャルメディア事業者、国連事務局、シンクタンクが連携したコンソーシアムが形成された。代表的なものとして、仏主導のParis Call、NZ主導のChristchurch Call、事業者主体のGlobal Internet Forum to Counter Terrorism (GIFCT)やTech Against Terrorism (TAT)などがある。こうした官民連携のコンソーシアムは、テロ関連サイトの自動通報など地道に活動を続けており、昨年12月に茨城水戸で開催されたG7内務・安全担当大臣会合の成果文書でも言及された。また、生成AIを悪用したテロ関連コンテンツを迅速検知するため、TATはMicrosoftと提携しAI活用を加速化させている。

選挙プロパガンダと対峙する民主主義

こうした過激化対策、さらには新型コロナ危機におけるインフォデミック対策を通じて、ソーシャルメディアはMDMへの対処能力を高めてきたはずである。偽情報の波及力が強まり、ソーシャルメディアを通じた政治キャンペーンの占める比重が増したいま、プラットフォーム事業者の社会的責任はいまだかつてなく重い。米国大統領選では、政府当局とプラットフォーム事業者が連携して選挙プロパガンダに対抗すべきだ。

さらに、正当性を欠いた選挙プロパガンダは、世界中の民主主義国への挑戦でもある。

ウクライナをめぐりロシアと情報戦を戦ってきた欧州では、2015年以降、欧州対外活動庁(EEAS)がEUvsDisinfoという偽情報監視プロジェクトを続けてきた。

台湾は中国の情報工作の最前線であり、総統選をめがけ数年がかりで認知戦の攻防が繰り広げられた。総統選の直前にはYouTubeで大量の偽動画が公開され、まさに「ディープフェイクの飽和攻撃」が現実の脅威となった。台湾総統選で展開された手法が米大統領選において利用されるリスクも想定すべきだ。

日本政府は「偽情報分析に係る技術」を特定重要技術のひとつに定め、4年間で最大60億円の予算で研究開発を支援する。

日本や欧州をはじめ米国の同盟国・同志国にとって、2025年1月、誰が米国大統領に就任するかは、米国の選挙制度の強靭さと、米国民の判断を信じるほかない。選挙結果がどうなるにせよ、米国には、世界中の民主主義国にとって模範となる「自由で公正な選挙」と、選挙プロパガンダ対策オペレーションを期待したい。そして米国のみならず、民主主義を信奉する同盟国・同志国も一丸となって、選挙プロパガンダとの戦いに対峙すべきだ。

選挙イヤーの2024年。民主主義の権威を守り、強靭さを示す戦いは、はじまったばかりである。

相良 祥之 主任研究員
国連や外務省など経て現職。慶應義塾大学法学部卒、東京大学公共政策大学院修了。国連ではニューヨークとスーダンで勤務しアフガニスタンやコソヴォでも短期勤務。 2005年から2011年まで株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)にて事業開発を担当。 2012年から2013年まで国際協力機構(JICA)農村開発部にて農村・水産開発案件を担当。 2013年から2015年まで国際移住機関(IOM)スーダンにて選挙支援担当官を務めたのち、事務所長室にて新規プロジェクト開発やドナーリレーションを担当。ダルフールなど紛争影響地域における平和構築・人道支援案件の立ち上げや実施に携わる。 2015年から2018年まで国連事務局(NY本部)政務局 政策・調停部。ナイジェリア、イラク、アフガニスタン等における国連平和活動のベストプラクティス及び教訓の分析・検証、ナレッジマネジメントを担当。国連アフガニスタン支援ミッション(UNAMA)が展開するカブールでも短期勤務。 2018年から2020年まで外務省アジア大洋州局北東アジア第二課で、北朝鮮に関する外交政策に携わる。対北朝鮮制裁、サイバー、人権外交、人道支援、国連における北朝鮮政策など担当。 2020年からアジア・パシフィック・イニシアティブ主任研究員。日本のコロナ対応を検証した「新型コロナ対応・民間臨時調査会(コロナ民間臨調)」で事務局を務め、『調査・検証報告書』では水際対策、国境管理(国際的な人の往来再開)、官邸、治療薬・ワクチンに関する章で共著者。2022年から地経学研究所 主任研究員を兼務。
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相良 祥之

主任研究員

国連や外務省など経て現職。慶應義塾大学法学部卒、東京大学公共政策大学院修了。国連ではニューヨークとスーダンで勤務しアフガニスタンやコソヴォでも短期勤務。 2005年から2011年まで株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)にて事業開発を担当。 2012年から2013年まで国際協力機構(JICA)農村開発部にて農村・水産開発案件を担当。 2013年から2015年まで国際移住機関(IOM)スーダンにて選挙支援担当官を務めたのち、事務所長室にて新規プロジェクト開発やドナーリレーションを担当。ダルフールなど紛争影響地域における平和構築・人道支援案件の立ち上げや実施に携わる。 2015年から2018年まで国連事務局(NY本部)政務局 政策・調停部。ナイジェリア、イラク、アフガニスタン等における国連平和活動のベストプラクティス及び教訓の分析・検証、ナレッジマネジメントを担当。国連アフガニスタン支援ミッション(UNAMA)が展開するカブールでも短期勤務。 2018年から2020年まで外務省アジア大洋州局北東アジア第二課で、北朝鮮に関する外交政策に携わる。対北朝鮮制裁、サイバー、人権外交、人道支援、国連における北朝鮮政策など担当。 2020年からアジア・パシフィック・イニシアティブ主任研究員。日本のコロナ対応を検証した「新型コロナ対応・民間臨時調査会(コロナ民間臨調)」で事務局を務め、『調査・検証報告書』では水際対策、国境管理(国際的な人の往来再開)、官邸、治療薬・ワクチンに関する章で共著者。2022年から地経学研究所 主任研究員を兼務。

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