選挙解説(オーストリア総選挙)
いずれの政党も過半数を得ることが出来なかったため、今後は連立交渉が行われることになるが、交渉においては第二党となった国民党が連立の鍵を握っている。国民党は、移民政策などにおいて自由党と比較的近い政策を掲げ、自由党のハーバート・キックル党首の首相就任に対しては拒否する意向を示しているものの、連立の可能性については排除していない。国民党が、自党よりも議席数が少ない社会民主党や緑の党との連携により自由党を排除するのか、それともキックル党首の首相就任を回避しつつ自由党との連携を模索するのかが今後の注目点となろう。(石川雄介)
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研究員,
デジタル・コミュニケーション・オフィサー
専門はハンガリーを中心とした欧州比較政治、民主主義の後退、反汚職対策。明治大学政治経済学部卒業、英国・サセックス大学大学院修士課程修了(汚職とガバナンス専攻)、ハンガリー・中央ヨーロッパ大学大学院政治学研究科修士課程修了。トランスペアレンシー・インターナショナル本部にて外部寄稿者も務める。 トランスペアレンシー・インターナショナル ハンガリー支部でのリサーチインターンなどを経て、アジア・パシフィック・イニシアティブ(API)に参画。API/地経学研究所にて、インターン、リサーチ・アシスタント、欧米グループ研究員補(リサーチ・アソシエイト)を経た後、2024年8月より現職。APIでは、福島10年検証、CPTPP、検証安倍政権プロジェクトに携わった。シンクタンクのデジタルアウトリーチ推進担当として、財団ウェブサイトや SNSの活用にかかる企画立案・運営に関わる業務も担当。
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