アゼルバイジャン大統領選挙|選挙イヤー2024
2024.06.06

昨年のナゴルノ=カラバフ紛争で勝利し、1月1日から同地域をアゼルバイジャンに編入することで永年にわたる領土問題を解決したアリエフ大統領が92%の得票を得て勝利した。形式的には7人の候補が出ていたが、実質的にアリエフ大統領の信任投票の色彩の濃い選挙であった。アリエフ大統領は2003年に就任して以来5度の大統領選に勝利、2016年の憲法改正で大統領任期は7年となり、2031年までの長期政権となる。アゼルバイジャンは豊富な石油と天然ガスから得られた富を軍事費に費やし、緊密な関係にあるトルコから輸入したドローン(バイラクタルTB2)を軸に戦い、アルメニアに対して勝利した。これによりコーカサス地方におけるアゼルバイジャンの影響力が増大し、アルメニアを見捨てる形となったロシアの影響力が低下する結果となった。こうした地政学的な変化と、対ロシア制裁によって欧州への天然ガスの輸出を強化したアリエフ大統領の支持は盤石であった。(鈴木一人)
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鈴木 一人 地経学研究所長/経済安全保障グループ・グループ長
立命館大学大学院国際関係研究科修士課程修了、英国サセックス大学大学院ヨーロッパ研究所博士課程修了(現代ヨーロッパ研究)。筑波大学大学院人文社会科学研究科専任講師・准教授、北海道大学公共政策大学院准教授・教授などを経て2020年10月から東京大学公共政策大学院教授。国連安保理イラン制裁専門家パネル委員(2013-15年)。2022年7月、国際文化会館の地経学研究所(IOG)設立に伴い所長就任。
【兼職】
東京大学公共政策大学院教授
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鈴木 一人
地経学研究所長,
経済安全保障グループ・グループ長
立命館大学大学院国際関係研究科修士課程修了、英国サセックス大学大学院ヨーロッパ研究所博士課程修了(現代ヨーロッパ研究)。筑波大学大学院人文社会科学研究科専任講師・准教授、北海道大学公共政策大学院准教授・教授などを経て2020年10月から東京大学公共政策大学院教授。国連安保理イラン制裁専門家パネル委員(2013-15年)。2022年7月、国際文化会館の地経学研究所(IOG)設立に伴い所長就任。 【兼職】 東京大学公共政策大学院教授
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